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第24話
「ううん、大丈夫、かな」
「……本当に?」
「うん。でも、何かあった時は話聞いてくれる?」
「もちろんっすよ! その時はいつでもいいんで言ってほしいっす!」
「うん、ありがとう」
それでもノリのこのあたたかさがどうしようもなく有り難い。頼りにしていると伝えたくてそう答え、怜とノリは顔を見合わせ笑いあう。まるで本当の兄弟の様な空気が心地いい。
「あ、アニキ、スマホ鳴ってる」
「ん? ほんとだ」
じゃあそろそろ戻ろうかと片付けている時だった。
ノリの言葉に目を向けると、怜のスマートフォンがメッセージの受信を知らせている。早速タップすると今考えていたばかりの梓からで、怜はそっと深呼吸をしてから画面をタップし、それから息を飲んだ。
「……ノリくん」
「なんすかー?」
「早速“あった”」
「え!?」
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