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番外② やっぱり嫉妬する 5

 今日のレコーディングを終えてビルを出ると帆乃は声を掛けられた。 「帆乃くん、お疲れー」 「一樹くんと唯ちゃん…?」  ビルの前に一樹と唯と理玖が帆乃を待っていた。 「どうして…」 「さっきまで新宿でバイトしてたの。帆乃たんと一緒にご飯食べよっかなーって思ったからさ」 「そうそう。渋谷まで出る?」  外はもうすぐ暗くなりそうで、帆乃の腹も空っぽだったことに帆乃も今気が付いた。 「あ、りっくん」 「あ?」 「ちょっと、しゃがんで…頭にゴミ」 「お、おぉ」  理玖は唯に指摘されて唯の目線まで膝を曲げて唯に顔を近づけた。その瞬間。 「だ、だめぇ!」  帆乃は無理やり理玖と唯の間に入って、理玖に抱き着いて理玖と唯の距離を離す。 「だめ…っ! ゆ、唯ちゃんでも、だめです!」 「………帆乃たん?」 「理玖さんは、俺の…俺の恋人だから……あんまり近寄らないで下さい!」  ナノハによって蓄積されてた帆乃の嫉妬心はレコーディングで爆発したがまだそれを引きずっていた。それに独占欲も加わって、理玖を抱きしめる帆乃の力は強かった。 「……やばい…嬉しすぎて、もう死にそう」 「帆乃くん…そろそろ離れないと代々木公園の草陰に連れ込まれちゃうよ」 「いつもは控えめな健気ちゃんが嫉妬心大爆発とかどんだけ尊いの帆乃たん! りっくんチューしちゃいなってば! 可愛すぎだってこれはああああ!」  帆乃が嫉妬し嫉妬された2人は萌え死にかける。 「公衆の面前でやめろお前らぁあぁ!」  そんな4人のやり取りをビルの窓から見下ろしてナノハと華笑は微笑んでいた。 「ナノちゃん、もしかして南里くんを褒めたの、わざと?」 「別にぃ。私はロージーさんの作品作りを助けただけです……それに、あの子は本当に磨き出された原石ですから……撮影とライブでどう輝くか、燃え尽きるか……見たいですよね」  ナノハは理玖に抱き着く帆乃を見て、また笑う。 「もっと剥き出しになって、裸になって…醜いところまで見せて……それで貴方の恋人も輝いたのよ、id」

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