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番外③ 男子高校生の食欲とXX♡ 1
7月になり、理玖たちは戦った。テストと言う名の魔物に。
そして理玖、一樹、唯、3人とも無事に単位取得の合格ラインを越えた。魔物を倒したのだ。
「夏休みキターーーーーーーーー!」
「よっしゃああああああ! もう遊ぶ! 遊ぶぞぉぉぉぉおおお!」
唯と一樹は大学の中庭で叫んだ。しかし理玖は疲れ切った様子でベンチで倒れこんだ。一緒に合否を確認しにいった丸川が理玖の頭をつつく。
「南里ぉ、夏休みだぞー。夏過ぎたら就活だからもう憂鬱なのか?」
「ちがうー……もう死にそうなんだよー………」
「連日の猛暑でか?」
「もー無理ー……」
「あー、帆乃くんね」
丸川、山江、古谷。先日帆乃を助けてくれた3人は2人の交際を知っている、というか聞きたくもないのに帆乃の可愛さを酔っぱらって熱弁してくるので、嫌でも知らされた。
「テスト終わったんだから会えばいいじゃん。今日土曜だろ? 誘えば泊まってくれんじゃね? てか高校もそろそろ夏休みなんだから、夏休み期間ずっと泊まってもらえば?」
そうすれば理玖から帆乃不足の愚痴を聞かされずに済むからである。
「めっちゃ名案だわそれ」
理玖は水を得た魚のように起き上がってすぐにスマートフォンを取り出しメッセージを送る。
「とりあえず今日は会わないともう俺が死ぬ」
「はいはい、ご馳走様」
丸川はまだ学校に用事があったようで「じゃあな」と立ち去った。
「あ、そういや駅前の焼肉食べ放題のとこ、アプリのクーポンで20%オフなんだけど」
「焼肉いいじゃん! 帆乃たんも誘おうよ、どうせ今日はりっくんチ泊まるだろうし」
唯はすぐにスマートフォンで帆乃にメッセージを送った。
「いやもう俺が誘ったし。てか帆乃くん焼肉とか食べんの?」
「あのなぁ、帆乃くんもあんな可愛くて美人でも俺らが経た男子高校生なんだから、焼肉嫌いなわけねーだろ」
「それに今あの店ってデザートビュッフェも始まったしね。私は全制覇するよ」
そういうことで今日の夕飯は焼肉食べ放題になった。
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