45 / 60

4-17-2 アキさんとの絆(2)

ムーランルージュに戻ってきた。 この時間は、まだお店には誰も来ない。 でも、アキさんは一応、扉に鍵を掛けた。 僕が安心して脱げるようにするための配慮。 僕はと言うと、実の所、ムーランルージュのスタッフさんになら、裸は見られても構わない。 不思議と恥ずかしくない。 変な話だけど、体育の授業の着替えの方がよっぽども恥ずかしいし緊張する。 アキさんは言った。 「さぁ、前の時と同じように、裸になって」 「はい」 2年前を思い出す。 あの時と違うのは、今、身につけているのが女性の服だというところ。 僕は、アウターを脱ぎ、インナーに手をかける。 今思えば、あの時に比べてブラジャーやショーツが体にフィットしているように感じる。 僕は、裸になってアキさんの前に立った。 「ふむふむ。背はやっぱり、少し伸びたようね」 アキさんは僕の頭のてっぺんを触る。 「今頃、成長期が来たみたいです」 「良かったじゃない。彼、背が高いから、少しでも高い方がいいと思うわ」 「はい」 アキさんは、体にメジャーを回す。 「あれ? なんか、ウエストは維持しているのにバストとヒップが増えているわね。少しぽっちゃりした? 運動不足?」 アキさんは、アゴに手をおき、考える仕草をする。 「恥ずかしいですけど、多分、そうです。全体的に丸くなったような気がします」 「でも、女の子の体型に近いから、このくらいの方がレディースは合いそう」 「そうなんです。最近、着こなし出来ている気がしています」 「ふふふ。彼も喜んでいるじゃない?」 「ええ。なんか、すぐにお尻触ってくるんです」 「あはは。よかったじゃない。その内、自然と胸が膨らんできたりしてね」 アキさんは、楽しそうに笑いながらウインクする。 「やめてください、アキさん。彼は、いまのぺったんこの胸が大好きなので」 僕は、頬を膨らませて怒った振りをする。 「冗談よ。ははは。そっか、めぐむも吹っ切れたのね。ぺったんこの胸か……」 「はい。アキさんのおかげです。自分に自信が持てるようになったのも」 「うんうん。めぐむは、強く、自信がついて見える。ねぇ、めぐむの乳首、綺麗な色」 アキさんは、僕の乳首をちょんちょんと触る。 くすぐったい。 でも、アキさんに褒められるなんて、嬉しい。 「ありがとうございます!」 「ねぇ、めぐむ。ペニス、触るけどいい?」 「はい。お願いします」 アキさんは、あの時と同じように僕の小さなペニスに優しく触れる。 ああ、やっぱりアキさんの触り方。 気持ちよくて、あっという間に大きくなっちゃう。 今だからはわかるけど、これは僕がちょっと練習しただけじゃダメだ。 長い間、パートナーと、山城先生との営みの中で育んだ愛の賜物なんだ。 アキさんは、先っちょのところを手のひらで包み込むように擦る。 そうすると、ビクン、ビクンと体が反応して、いやらしいおつゆが噴き出す。 アキさんの手のひらに糸を引いてしまうのを見て、ごめんなさいと謝りたい気になった。 「うん。こっちの大きさは、前と同じね。このまま出しちゃおうか?」 アキさんの問い掛けに、僕はすぐに首を横に振る。 恥ずかしい。 けど、又と無いチャンスなんだ。 「あ、あの。できれば、前に言っていたことなんですけど……」 「ん? どうしたの?」 「あの、ペニスとアナルで一緒にいくことができるって……」 「ああ、そういえばそんなこと話したわね。してほしいの?」 「はい。お願いします! 是非してください!」 僕は、深くお辞儀をする。 「ふふふ。そっか。でもいいの? 私の入れることになるけど?」 「入れてほしいです。アキさんのペニスを僕の中に」 素直な気持ちが口から出る。 「あら、いまの発言は、浮気じゃない? あはは」 実は、僕は別のことも考えていた。 どちらかと言えば、こちらの方が強く願う理由。 これは、単なるきっかけなんだ。 「前はただの興味本位でしたけど、いまはアキさんとの絆が欲しいんです」 「それって、卒業したら会えなくなるから?」 「はい」 僕は急に涙がでてきた。 ずっと、これには触れたくなかったけど、やっぱり口に出さずにはいられない。 「バカね、会えなくなったって、いとこ同士だから、気持ちはいつでも繋がっているはず。だから平気よ。泣かないの!」 「アキさんだって、泣いています!」 僕は、裸のままなりふり構わず、アキさんに飛びついた。 アキさんは、優しく受け止めてくれた。 アキさんは、抱き着く僕の頭をしばらく撫でいてくれた。 長い沈黙の後で、アキさんは言った。 「良いわよ、めぐむ」 「本当に、僕としてくれるんですか?」 「もう、しようがないわね。でも、卒業って言っても後ひと月もあるんでしょ?」 「はい。でも……そんな機会ってあるかどうか分からなかったから……」 「うん。わかったわ。それじゃ、気を取り直して、しましょうか? エッチ」 「お願いします!」 アキさんは服を脱ぎ始めた。 スカート、ブラウス、キャミソール。 「すごい……」 僕は思わず見とれてしまう。 ブラジャーとショーツが外され、あとは、黒のストッキングとガーターベルトだけの姿。 「綺麗……」 思わず口からこぼれる。 きめ細やかな白い肌。 バストの形、ウエストのくびれ、ヒップのライン、見事な脚線美。 だけど、あそこにはちゃんとペニスが付いている。 なのに、全く変じゃない。 むしろ、ペニスがそこにあることで、男女を超越した神々しささえ感じてしまう。 ああ、なんて綺麗なんだろう。 こんな完璧な体。 僕は、他に見た事はない。 アキさんは、僕の視線に気付く。 「めぐむ、そんなにジロジロ見ないでよ。恥ずかしいから」 きっと、男の人のいやらしい視線だったら、反射的に胸やあそこを隠すのだろう。 僕には、むしろ堂々とその体をさらけ出してくれる。 ちゃんと僕が見えるように……。 アキさんは、本当に優しい。 「ごめんなさい、アキさん。あまりの美しさについ見とれてしまいました」 「ありがとう、めぐむ。さぁ、めぐむ。私のフェラしてみて」 「はい」 アキさんのペニスをフェラ出来る。 なんて、光栄なこと事なのだろう。 今までの練習の成果を発揮するんだ。 心に誓う。 アキさんのペニスは、雅樹や山城先生に比べると、小さくてかわいい。 でも、だからこそ、繊細な愛撫が必要なんだ。 僕は、いつものようにペニス全体を一通り愛撫する。 うん。 アキさんは、くびれから裏筋あたりが気持ちいいんだ。 反応を頼りに念入りに舌を這わす。 時折、ビクン、ビクンと痙攣する。 嬉しい! 僕のフェラに反応してくれているんだ! はむっと咥えると、舌で愛撫しながら、柔らかい部分を優しく揉む。 「はぁ、はぁ、めぐむ。上手よ、あっ、気持ちいい」 「はぷ、本当ですか? れろれろ」 「うん。これなら、彼も喜んでくれているんじゃない?」 「ちゅぱ、ちゅぱ。はい」 「はぁ、はぁ、ちゃんと彼の事を思って頑張っているのね。偉いわ……はぁ、はぁ」 やった! 褒められた! 雅樹に褒められるのとはまた違った嬉しさ。 アキさんは、頬をピンク色に染めて、時折体をビクッと震わす。 やった、感じてくれている。 アキさんは、咄嗟に僕の頭に手をやった。 「……もう、だめ……。めぐむ、気持ちよくて、いってしまいそう……」 アキさんは、目を潤ませて甘い声でいった。 ああ、アキさん。 とっても可愛いです。 アキさんは、僕に優しい微笑みを向けながら言った。 「じゃあ、今度は私の番ね。ソファに四つん這いになってみて」 僕は、「はい」と答えた。

ともだちにシェアしよう!