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4-17-2 アキさんとの絆(2)
ムーランルージュに戻ってきた。
この時間は、まだお店には誰も来ない。
でも、アキさんは一応、扉に鍵を掛けた。
僕が安心して脱げるようにするための配慮。
僕はと言うと、実の所、ムーランルージュのスタッフさんになら、裸は見られても構わない。
不思議と恥ずかしくない。
変な話だけど、体育の授業の着替えの方がよっぽども恥ずかしいし緊張する。
アキさんは言った。
「さぁ、前の時と同じように、裸になって」
「はい」
2年前を思い出す。
あの時と違うのは、今、身につけているのが女性の服だというところ。
僕は、アウターを脱ぎ、インナーに手をかける。
今思えば、あの時に比べてブラジャーやショーツが体にフィットしているように感じる。
僕は、裸になってアキさんの前に立った。
「ふむふむ。背はやっぱり、少し伸びたようね」
アキさんは僕の頭のてっぺんを触る。
「今頃、成長期が来たみたいです」
「良かったじゃない。彼、背が高いから、少しでも高い方がいいと思うわ」
「はい」
アキさんは、体にメジャーを回す。
「あれ? なんか、ウエストは維持しているのにバストとヒップが増えているわね。少しぽっちゃりした? 運動不足?」
アキさんは、アゴに手をおき、考える仕草をする。
「恥ずかしいですけど、多分、そうです。全体的に丸くなったような気がします」
「でも、女の子の体型に近いから、このくらいの方がレディースは合いそう」
「そうなんです。最近、着こなし出来ている気がしています」
「ふふふ。彼も喜んでいるじゃない?」
「ええ。なんか、すぐにお尻触ってくるんです」
「あはは。よかったじゃない。その内、自然と胸が膨らんできたりしてね」
アキさんは、楽しそうに笑いながらウインクする。
「やめてください、アキさん。彼は、いまのぺったんこの胸が大好きなので」
僕は、頬を膨らませて怒った振りをする。
「冗談よ。ははは。そっか、めぐむも吹っ切れたのね。ぺったんこの胸か……」
「はい。アキさんのおかげです。自分に自信が持てるようになったのも」
「うんうん。めぐむは、強く、自信がついて見える。ねぇ、めぐむの乳首、綺麗な色」
アキさんは、僕の乳首をちょんちょんと触る。
くすぐったい。
でも、アキさんに褒められるなんて、嬉しい。
「ありがとうございます!」
「ねぇ、めぐむ。ペニス、触るけどいい?」
「はい。お願いします」
アキさんは、あの時と同じように僕の小さなペニスに優しく触れる。
ああ、やっぱりアキさんの触り方。
気持ちよくて、あっという間に大きくなっちゃう。
今だからはわかるけど、これは僕がちょっと練習しただけじゃダメだ。
長い間、パートナーと、山城先生との営みの中で育んだ愛の賜物なんだ。
アキさんは、先っちょのところを手のひらで包み込むように擦る。
そうすると、ビクン、ビクンと体が反応して、いやらしいおつゆが噴き出す。
アキさんの手のひらに糸を引いてしまうのを見て、ごめんなさいと謝りたい気になった。
「うん。こっちの大きさは、前と同じね。このまま出しちゃおうか?」
アキさんの問い掛けに、僕はすぐに首を横に振る。
恥ずかしい。
けど、又と無いチャンスなんだ。
「あ、あの。できれば、前に言っていたことなんですけど……」
「ん? どうしたの?」
「あの、ペニスとアナルで一緒にいくことができるって……」
「ああ、そういえばそんなこと話したわね。してほしいの?」
「はい。お願いします! 是非してください!」
僕は、深くお辞儀をする。
「ふふふ。そっか。でもいいの? 私の入れることになるけど?」
「入れてほしいです。アキさんのペニスを僕の中に」
素直な気持ちが口から出る。
「あら、いまの発言は、浮気じゃない? あはは」
実は、僕は別のことも考えていた。
どちらかと言えば、こちらの方が強く願う理由。
これは、単なるきっかけなんだ。
「前はただの興味本位でしたけど、いまはアキさんとの絆が欲しいんです」
「それって、卒業したら会えなくなるから?」
「はい」
僕は急に涙がでてきた。
ずっと、これには触れたくなかったけど、やっぱり口に出さずにはいられない。
「バカね、会えなくなったって、いとこ同士だから、気持ちはいつでも繋がっているはず。だから平気よ。泣かないの!」
「アキさんだって、泣いています!」
僕は、裸のままなりふり構わず、アキさんに飛びついた。
アキさんは、優しく受け止めてくれた。
アキさんは、抱き着く僕の頭をしばらく撫でいてくれた。
長い沈黙の後で、アキさんは言った。
「良いわよ、めぐむ」
「本当に、僕としてくれるんですか?」
「もう、しようがないわね。でも、卒業って言っても後ひと月もあるんでしょ?」
「はい。でも……そんな機会ってあるかどうか分からなかったから……」
「うん。わかったわ。それじゃ、気を取り直して、しましょうか? エッチ」
「お願いします!」
アキさんは服を脱ぎ始めた。
スカート、ブラウス、キャミソール。
「すごい……」
僕は思わず見とれてしまう。
ブラジャーとショーツが外され、あとは、黒のストッキングとガーターベルトだけの姿。
「綺麗……」
思わず口からこぼれる。
きめ細やかな白い肌。
バストの形、ウエストのくびれ、ヒップのライン、見事な脚線美。
だけど、あそこにはちゃんとペニスが付いている。
なのに、全く変じゃない。
むしろ、ペニスがそこにあることで、男女を超越した神々しささえ感じてしまう。
ああ、なんて綺麗なんだろう。
こんな完璧な体。
僕は、他に見た事はない。
アキさんは、僕の視線に気付く。
「めぐむ、そんなにジロジロ見ないでよ。恥ずかしいから」
きっと、男の人のいやらしい視線だったら、反射的に胸やあそこを隠すのだろう。
僕には、むしろ堂々とその体をさらけ出してくれる。
ちゃんと僕が見えるように……。
アキさんは、本当に優しい。
「ごめんなさい、アキさん。あまりの美しさについ見とれてしまいました」
「ありがとう、めぐむ。さぁ、めぐむ。私のフェラしてみて」
「はい」
アキさんのペニスをフェラ出来る。
なんて、光栄なこと事なのだろう。
今までの練習の成果を発揮するんだ。
心に誓う。
アキさんのペニスは、雅樹や山城先生に比べると、小さくてかわいい。
でも、だからこそ、繊細な愛撫が必要なんだ。
僕は、いつものようにペニス全体を一通り愛撫する。
うん。
アキさんは、くびれから裏筋あたりが気持ちいいんだ。
反応を頼りに念入りに舌を這わす。
時折、ビクン、ビクンと痙攣する。
嬉しい!
僕のフェラに反応してくれているんだ!
はむっと咥えると、舌で愛撫しながら、柔らかい部分を優しく揉む。
「はぁ、はぁ、めぐむ。上手よ、あっ、気持ちいい」
「はぷ、本当ですか? れろれろ」
「うん。これなら、彼も喜んでくれているんじゃない?」
「ちゅぱ、ちゅぱ。はい」
「はぁ、はぁ、ちゃんと彼の事を思って頑張っているのね。偉いわ……はぁ、はぁ」
やった!
褒められた!
雅樹に褒められるのとはまた違った嬉しさ。
アキさんは、頬をピンク色に染めて、時折体をビクッと震わす。
やった、感じてくれている。
アキさんは、咄嗟に僕の頭に手をやった。
「……もう、だめ……。めぐむ、気持ちよくて、いってしまいそう……」
アキさんは、目を潤ませて甘い声でいった。
ああ、アキさん。
とっても可愛いです。
アキさんは、僕に優しい微笑みを向けながら言った。
「じゃあ、今度は私の番ね。ソファに四つん這いになってみて」
僕は、「はい」と答えた。
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