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4-19-3 高校の思い出 愛の形(1)

ショッピングモールを後にして商店街を歩いていく。 「めぐむ。前に行ったところでいい?」 繋いだ手にかすかに力が入る。 「うん」 以前に来たことがあるラブホテル。 そう、今日は合格のお祝いということで、二人だけの甘い時間を過ごそうと計画していたのだ。 入り口にスッと入る。 緊張と期待で胸が高鳴る。 エレベータに乗っている間、雅樹は黙っていた。 雅樹と繋いだ手。 久しぶりだから、緊張しているのかな。 「雅樹、何を考えているの?」 僕は雅樹を見上げて尋ねる。 「ん?」 雅樹は、微笑む。 「めぐむをどうやっていじめるか考えていた」 「エッチ!」 僕はつねる代わりに手に力をいれた。 雅樹は、ははは、と笑うと、僕の頬に手を添える。 「めぐむ、俺はもう我慢できない。めぐむを欲しくて欲しくてしょうがないんだ。エッチにだってなるさ」 「……うん。ごめん。実は僕もそう」 「ああ、今日は合格祝いだ。思う存分、楽しもう!」 「うん!」 そうだ、僕と雅樹はずっと我慢して頑張ってきたんだ。 今日ぐらいは好きなことを思いっきりしてもいいはず。 ご褒美なのだから。 部屋に入った。 扉がしまると同時に僕達は抱き合う。 「ねぇ、雅樹。なんか久しぶり」 「ああ。ずっとこうしたかった」 雅樹の僕を抱きしめる腕に力が入る。 ちょっと痛いよ。 でも、この包まれている感じ。 安心する……。 僕達は見つめ合う。 そして、徐々に距離が縮まり自然と唇が重なった。 ソフトなキス。 でも、すぐに情熱的になっていく。 雅樹は、口に舌を入れてきた。 僕も舌を出して受け入れる。 舌が弾け合って、絡み合う。 んっ、んっ、んっ………ふはっ。 二人の口の間に糸が伸び、よだれがつーっと垂れた。 額を付けて見つめう。 ニコっと微笑み合うと、再び、唇をむさぼり合った。 繰り返し、繰り返し、唇を求めあう。 ちゅっぱ、ちゅっぱ、ぷはっ……。 ずっと待ち望んでいた、甘いキス。 ああ、最高……とろけちゃう。 長いキスを終えると、雅樹は、慣れた手つきで僕の服を脱がしにかかる。 アウターが剥ぎ取られ、セーターが脱がされる。 そして、スカートのホックが外され、ブラウスのボタンがひとつひとつ外される。 僕は、あっという間に、下着だけの姿になった。 雅樹は、優しい目をして言った。 「可愛いよ、めぐむ……」 雅樹は、首すじにチュッとキスをすると、そのまま舌を伸ばし僕の体を舐め始めた。 ああ、くすぐったい。 でも、気持ちいい。 快感で体がビクビクする。 あごが上がり、半開きの口からは、はぁ、はぁ、と熱い吐息が漏れた。 雅樹は、僕のブラジャーを丁寧に外すと、乳首をしゃぶり始めた。 あっ、ダメ……。 固くなった乳首の先を、レロレロと雅樹の舌が這いまわる。 「だめ……雅樹。あっ、あっ、感じちゃう……あん」 喘ぎ声が漏れる。 すると、雅樹は余計に乳首を責めてくる。 ちゅぱ、ちゅぱ、といやらしく吸い付く音。 はぁ、はぁ……。 僕は、その場に立って居られず、後ずさり壁にもたれかかった。 雅樹は、にがさないぞ、というかのように僕を追って体を寄せる。 そして、今度は逃げないようにと、僕の両手をがっしりと壁に抑えつけた。 僕の体の自由は完全に奪われてしまった。 雅樹は、ニヤッとすると、僕の股の間に脚を割り込ませてきた。 そしてすぐに、僕の股間を太ももでスリスリし始める。 「やっ……やめて……」 こすられて続けて僕のペニスは次第にピクン、ピクンと反応しだす。 「はぁ、はぁ、ダメったら……あっ、あっ……」 必死にこらえるけど、あえぎ声が漏れる。 「そういう割には気持ちよさそうな顔をしているぞ、めぐむ」 雅樹は、意地悪そうに言う。 「そっ、そんな事ないもん……」 「じゃあ、こうしたらどうだ?」 雅樹は、脚をギュッと突きだし、僕のペニスを押し上げた。 むにゅっ、と潰れるような感覚。 はうっ……。 ペニスから全身に電気が走る。 「あん、痛い、痛いよ……はぁ、はぁ、でも、気持ちいい……」 「ははは。エロいな……めぐむは」 雅樹は、湿った息を、はぁ、はぁ、と漏らしながら、満足そうに僕を見つめる。 雅樹だって、潤んだ目をしちゃって。 興奮してエッチな顔になっているよ……。 ふと、僕の太ももにも固いものが当たっているのに気付いた。 雅樹のペニス。 やっぱり勃起しているじゃん! 「雅樹だってエッチだ……もう固くしている」 「そんなの当たり前さ。こんなにエッチなめぐむを前にしているんだもんな……」 雅樹はそう言うと、僕の耳たぶに甘噛みをした。 ああ、だめ……。 耳たぶを弄ばれ、体がプルプルと震える。 それにしても、雅樹のおっきくなったペニス。 ああ、しゃぶりたい……。 僕は、我慢ができずに雅樹におねだりをする。 「はぁ、はぁ、雅樹。お願い、しゃぶらせて?」 「ああ、いいよ……」 雅樹の許可が出て、僕は早速しゃがみ込んだ。 そして、カチャカチャとベルトを外し、ズボンを下ろす。 気が()いてしかたがない。 この欲望はもう抑えきれない。 エッチだって言われても構わない。 ずっと、雅樹のペニスを愛撫したかったんだ。 目の前には、ペニスの膨らみでパンパンになった雅樹のパンツ。 今にもはみ出しそう。 クスッ。 こんなになっちゃって。 早く出してあげなきゃ。 僕は、パンツの縁を持ってゆっくりと下げていく。 さあ、出て来てペニス君。 僕は目を見開く。 ああ、すごい! 思わず声を上げそうになる。 パンツから、ぬっと顔を出した雅樹のペニスは、力強く、隆々と上を向いている。 おっきい! ああ、雅樹のペニスってどうしてこんなにも僕をドキドキさせるの? 僕は、うっとりしながら、雅樹には聞こえないように小さな声で囁いた。 「ペニス君、今日は僕をいっぱい気持ちよくさせてね」 チュっ。 いいよ。 ペニス君はピクンと反応する。 「じゃあ、まずは僕がペニス君を気持ちよくしてあげるからね」 唇を突き出しペニスの先から口に入れていく。 舌で先端の部分を舐め回しながら、ちゅっぱ、ちゅっぱと上下させる。 あれ? 今日のペニス君は、どこを舐めても、ビク、ビクッと反応する。 全部気持ちいいのかな? ふふふ。 久しぶりだもんね。 雅樹は、堪りかねて声を上げた。 「うぅ、めぐむ、気持ちいい……はぁ、はぁ」 もう、小刻みに痙攣してる。 「はむはむ、ねぇ、雅樹、もうビクンビクンいっているよ。ちゅっぱ、ちゅっぱ」 「はぁ、はぁ、めぐむ、いく!」 「あっ! だめ! いっちゃ!」 僕は、慌てて柔らかい部分をむぎゅっと握る。 「うぅ……」 雅樹の呻き声。 僕は、口を離し、唾液と雅樹のエッチな汁でぐちゅぐちゅになった口を拭った。 「雅樹、僕の中でいってよ……いいでしょ?」 僕は立ち上がると、雅樹の頬に頬を寄せる。 「わかった」 雅樹は耳元でそう囁くと、僕をクルッと半回転させて壁に押し付けた。 「めぐむ、ほら、壁に手をついて」 「こう?」 僕は両手を壁につき、お尻を雅樹に突き出す。 「ああ、めぐむはエロいパンティー穿いているな……」 「だって、そんな気分だったんだもん……嫌だった?」 「そんなわけないだろ? そそるぜ」 今日のショーツはTバック。 だからお尻が丸出しなのだ。 久しぶりのエッチだから、雅樹を喜ばそうと一番扇情的なショーツを選んできた。 よかった。大当たり。 雅樹は、両手で僕のお尻をムギュッと掴んだ。 そして、揉み始める。 あん……。 ああ、雅樹の大きい手の感触。 揉まれる度に、ゾクゾクっとする。 雅樹は、何度も何度も執拗にお尻を撫で回す。 はぁ、はぁ……。 そんな触り方……感じちゃうよ……。 「なぁ、めぐむのパンティー、ずらすだけで、ほら入りそう」 雅樹は、ぐいっとショーツをずらしてアナルにちょんっと触れた。 あっ……。 僕はびっくりして体をしならせる。 雅樹は、人差し指でアナルの入り口をいやらしくなぞり始めた。 「やだ……もしかして、このまま入れちゃうの? ちゃんと脱がせて……」 「めぐむ、嘘言うなよ。本当はこのまま入れて欲しいんだろ? いやらしいな……」 すぐに、指ではないものがアナルに触れた。 熱くて、そして、固いもの。 ペニス君なの? ギュギュッと僕の中に入ってこようとする。 「あっ、だめ……」 お尻の穴が広がる感じ。 一旦入ると太いものがどんどん入ってくる。 「あん、雅樹、奥まで入ってくる……」 「はぁ、はぁ、めぐむのアナル、締め付けが、うう、すっ、すごい……」 雅樹は、僕の腰を両手でギュッと掴んだ。 「いくよ、めぐむ」 「うん、来て、雅樹」 雅樹のピストン運動が始まる。 パン、パン、パン……。 突き上げのタイミングで、体が持ち上がる。 僕に突き刺さった雅樹のペニス。 僕は、全身でそれを感じている。 あっ、あっ、あっ……。 自然と声が出る。 久しぶりの雅樹とのエッチ。 もう、一人エッチじゃ我慢できないんだ。 最初は、優しく。 徐々に激しく。 そして、どんどんエスカレートしていく……。 はぁ、はぁ、と荒くなる雅樹の息。 下半身がジワッと熱くなってくる。 「あっ、あっ、当たっているよ、僕の気持ちいいところに……感じる、雅樹、雅樹」 「はぁ、はぁ、めぐむ……気持ちいい……めぐむ、俺の可愛いめぐむ」 だめだ……。 気持ちよくて立っていられない。 足に力が入らない。 雅樹の腰の動きに合わせて、徐々に壁に押し付けられる。 ついに、ピッタリと壁に張り付いてしまった。 僕の半立ちのペニスがショーツ越しに壁と擦れる。 「あぁ、壁に押し付けないで……犯されているみたいだから」 ふっと気が遠くなる。 あれ? 何かおかしいな。 まだ、いく感じはしていない。 だから、いった時の感覚ではない。 いつもの貧血? でも、意識はある。 パン、パン、パン、と愛の営みの音。 はぁ、はぁと雅樹の息遣い。 僕が、あん、あんと喘ぐ声。 ちゃんとエッチは続いている……。 えっ? 僕が? 「あれ!? どうして、目の前で雅樹と僕がエッチしているの?」 僕は、思わず声を上げた。 でも、目の前の二人は僕の声に気付いた様子も無い。 自分は、ここにいるのに、どうして? 「雅樹! 僕は、こっちだよ! どうして気付いてくれないの? 僕の声が聞こえないの?」 雅樹に僕の声は届いていないようだ。 雅樹は、激しく腰を突き上げ、気持ち良さそうな表情をしている。 もう、何がなんだかわからない。 「ねぇ、雅樹ったら!」 僕は、手を伸ばし、雅樹を触ろうとした。 しかし、僕の手は、雅樹の体に飲み込まれるように、スッとすり抜けた。 「あれ!? さわれない!」 もしかして……。 僕は、慌てて、自分の手を見る。 うっすら透けている。 手だけじゃない……足も、体も。 まるで幽霊……。 まさか、僕は、幽霊になってしまったのでは? そんな非現実的なことが起こるはずがない。 でも、現に僕がここにいるのに、目の前では雅樹と僕はエッチの真っ最中。 これは、そう思わざるを得ない。 僕は、途方に暮れ、へたへたとその場に座り込んだ。

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