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scene10-04 ★
「お前、ホント独占欲強いっ」
「誰かさんが許してくれたからな」
「っあ、っ……」
股間に近い内腿の部分を吸われて、体の芯が疼く。
反応しかけていた己の分身が、いつの間にか勃ちあがっていた。大樹は下着の染みをなぞりながら目を細める。
「まだキスくらいしかしてないぞ?」
「ううっ……だ、大樹がヘンなコトすっからだろ!? なんだよもう、さっきまでウジウジしてたクセにっ!」
「誠のおかげだ。昔から、いつだって俺を元気づけてくれたよな」
「とか言いつつ、パンツ脱がそうとすんなよう」
照れ隠しに言うと、またフッと笑われた。
「それとこれとは話が別」
「うわわっ!?」
抵抗する術もなく、するりと下着を脱がされてしまう。
剥き出しになった昂ぶりを撫でて、大樹が静かに口を開いた。
「手でされるのと口でされるの、どっちがいい?」
「………………」
ゴクリと誠の喉が鳴る。目の前に餌を出された動物の気分だった。
自身は脈を打ちながら刺激を待っており、我慢などできるはずもない。恥ずかしい気持ちを抑えて、震える唇で告げる。
「口が、いい」
「――……」
大樹の小さな笑い声が聞こえて、温かくぬめった感触が降ってきた。
「ん……や、ぁっ」
大樹は舌先を尖らせて、先端のくぼみをほじるように舐めてくる。
柔らかな口腔に迎え入れられれば、括れの部分を中心に唇で扱かれて、じんじんという体の疼きが増していった。
「ぁ、ン、んぅ……っ」
「気持ちいい?」
屹立を咥えたまま問いかけてくる大樹に対して、コクコクと頷く。彼の息や、声の響きでさえも快感に思えて、どうしようもない衝動が奥底からせり上がってくる。
「やば……俺、もう」
「相変わらず早いな」
うるさい、と言い返す余裕もなかった。強い力で吸いあげられた瞬間、ついに耐えられなくなって、大樹の口内へと勢いよく飛沫を打ち付けてしまうのだった。
「ご、ごめんっ、また口に……!」
「いいよ。誠のならいくらでも」
言って、大樹は口から溢れ出た白濁をぺろりと舐めあげる。その仕草は妙に艶めかしく思えた。
「な、なんかエロい」
「エロいのはお前の方だ」
「ええっ? どこがだよ?」
「そんなことはいいから。誠、四つん這いになれる?」
「え? うん?」
いつもと違う体勢に疑問を感じつつも、言われるがままに四つん這いになる。
「あっ、ちょっと待って! これじゃ丸見えじゃん!」
両手両足をベッドにつけたところで、はたと気づいた。このままでは自分の秘所が、と気づいたところで双臀に大樹の手がかかる。
「腰上げて」
「やだ!」
「今さら恥ずかしがることもないだろ」
と、腰をグッと掴まれて、無理矢理に体勢を変えられてしまう。
「わーっ! わーわーっ!」
「わかったよ。なるべく見ないでやるから」
大樹はやれやれとため息交じりに言った。
一方、誠の頭はすっかり混乱状態で、沸騰しそうな勢いだった。ところが息をつく暇もなく、さらなる混乱が押し寄せることになる。
「ひああぁっ!?」
甲高い声が、喉奥から押し出されるようにあがった。
きゅっと締まったそこに、先ほどと同じ生温かさを感じたのだ。確認するまでもなく大樹が舌を這わせていて、ただならぬショックを受ける。
「や、あぁっ! うそ……そ、そっちは口じゃなくていい! 汚い!」
「お前に汚いところなんて一つもない」
「んっ、うう~……っ」
なんとか彼の舌から逃れようとするも、がっしりと腰を掴まれていてどうにもならない。
やがて舌先が捻じ込まれると、体内で蠢くぬるぬるとした感触に、全身がぶわりと総毛立った。
ヤダヤダと首を振るも、許してくれる気配はない。止めどなく襲い掛かってくる未知の快感に泣き出しそうになってしまう。
「ああっ……や、やあぁっ」
「やだって言うわりには、ずいぶん気持ちよさそうだけど」
「そ、そんなことっ、んっ、んん……」
舌から解放されたと思ったら、続けて、ぬめりをまとった指が押し込まれる。
柔らかくなっていた窄まりは、容易くそれを呑み込んでいき、すぐに本数を増やされた。中を掻き回す動きが激しくなれば、ヌチヌチという卑猥な音が立つ。
「誠の中、すごい音してる」
「んぁっ……このスケベッ、そーゆーコト言うとか、ぁ……」
「スケベで悪いな」
十分に慣らされたあと、大樹が自身を取り出して宛がってくる。
彼のものは硬く勃起していて、先走りを擦りつけられただけで腰が引けてしまった。
「んっ、ぅ」
「誠、挿れるよ――」
「う、ん……っ」
熱い欲望がゆっくりと内部へ潜り込んでくる。
息を呑んで異物感に耐えていると、突然耳元に息を吹きかけられた。
「っ……んんん~ッ!?」
途端、ふっと力が抜けて、その隙に屹立を最奥まで穿たれた。
誠は絶叫するように声をあげて、大きく仰け反る。目の前をチカチカと星が舞い、危うく達してしまうところだった。
「あまり締めるなよ」大樹が文句を言う。
内壁が収縮し、彼のことをぎゅうぎゅうと締めあげているのが、自分でもわかった。
「だ、誰のせいだと……っあ! あぁ、ンっ」
「聞こえないな」
「くッ、大樹のいじわるっ、ん……ああッ!」
ずるりと限界まで引き抜かれて、また間髪をいれずに奥深くまで貫かれる。
耳元でクスクスという意地悪な笑いが聞こえて悔しかったが、そのような思いも快感に沈んで、次第にどうでもよくなっていった。
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