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白銀の……③
じっと見つめてくるブルーの瞳にケイはいたたまれなくなり目を背けると白虎の彼はそれを阻止するように顎に手をやりぐいっと顔を戻す。
「何す……んん……!!」
抗議しようとするといきなり彼はキスをしてきた。
舌が口内に侵入し翻弄してきて、正直気持ちいい。
だが……
「………!!」
「ざけんな……」
彼の舌を噛んだのだ。
ケイに噛まれた彼の舌は血が流れていて、痛みと噛まれると思ってなかったのか眉を顰めている。
実のところ、ケイはこの世界に来る前は男と付き合っていた。
その前は女と付き合っていた為、ケイはバイである。
目の前の男は確かにイケメンで綺麗な容姿をしているが生憎ケイはタチだ。
相手にマウントを取られるのが不愉快で仕方ない。
それに好みは自分より小柄で大人しめだ。
しかし彼はどうだ?
自分よりも大柄で初対面で襲ってくるような奴だ。
と言うか彼は何を考えているんだ?
言葉が分からないと言う奇妙な存在に臆する事もない。
それよりも体調が良くなく、ケイは頭痛に額に手を当て顔を歪める。
その様子を見ていた白虎の男は静かに立つと部屋を出ていった。
「何なんだよあいつ………」
まるで嵐のような彼にすっかり疲れてしまい、目を腕で覆って眠りについた。
それからどのくらい経ったのか、カチャカチャと言う音に目が覚めた。
男が戻ってきているようだ。
まだぼーっとする頭を動かして男を見ると何やら乗せたお盆をテーブルに置いた所のようだ。
そして男がお盆の上にある器とスプーンを持ってケイの所へやって来た。
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