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資料室だろうか、棚が沢山あり、資料や本がズラーっと並んでいる。
この校舎は東雲学園が建てられた当初からある校舎で、今では全く使われていない。
東雲学園はもともとキリスト教を信仰する女子校だったらしく、聖母マリアの銅像やステンドグラスなどが未だに飾られたままになっていた。
裏庭から直行して来れるので、思わずここの校舎に来たしまったが……
(ここって、今じゃ立ち入り禁止だったんじゃ…)
杉山先生が前にそんな話をしていた事を思い出し、ハッとする。
(もっ、戻らなきゃ…)
そう思い、入った扉を開けようとしたその時だった。
…ガサッ
ビクッ
突然の物音に驚き、恐る恐る音のした方を向く…が、誰もいない。
少し、気になって近づいてみる。そこには大量の本と資料の山が出来ていた。
…どうして、こんな本と資料の山が出来ているのだろう
不思議に思いつつ上にあるひとつの本を手に取り、被っていたホコリをパッパッと払った。
(…この本って確か、嘗ての東雲学園長が書いた小説だよね)
内容は確か、東雲学園の生徒が一人の男と運命的な出会いをし、恋に落ちる所から始まる。
しかし、それは許されない恋で、周りからの批判・覆い被さる現実に追い込まれていく。
悲しすぎる現実から逃れるため、
何より永遠の愛を誓うために悩み苦しみながら出した2人の決断は……
「「心中自殺」」
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