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┈┈┈┈❁⃘┈┈┈┈
「だっ、だれ!?」
突然の声に驚き、叫びながら腰を抜かすと
「…ぶっ(笑)」
「……………え?」
ギュッと閉じていた目をそっと開ける。
「あんた、慌てすぎ…(笑)なに?心中自殺した幽霊だとでも思った?」
恐る恐る上を見上げると、そこにはちゃんと足のある人間の男の人がいた。
「あ、ごっごめんなさ…」
突然叫んでしまったことを謝ろうと思い、抜かした腰を持ちあげ、急いで立ち上がろうとすると
…クラッ
「うわっ……と、あぶな…」
思わず立ちくらみをして倒れかけたが、目の前にいた男の人が素早く支えてくれる。
「すっ、すみませ……て、え?」
……この人、…さっきはテンパってて分かんなかったけど…
「風隼 ……蓮 …さん?」
「あれ?俺の名前知ってんの?」
もちろんだ。
…だって風隼さんは河木くんの親友で、有名な芸術家・風隼壱作の息子。
なんでも出来てしまう完璧人間な上に顔立ちは美しく、芸能界からのスカウトが殺到しているらしい。
「へぇ〜、どっかで会ったっけ?」
そう聞かれ、僕は首を横にブンブンと振る。
「じゃあ、なんで俺の事知ってんの?」
突然顔をグイッと近づけれ、僕は動くことが出来ずに固まっていると、
「……ブハッ(笑)」
吹き出された……
「いやぁ、ごめんね?あまりにも反応が面白くって…つい(笑)」
そう笑う姿は可愛らしくもあり、小悪魔っぽい色気さえ感じられる。
河木くんとはまた違ったタイプのイケメンだ。
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