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┈┈┈┈❁⃘┈┈┈┈
「……だからさぁ、腕 振り払われた時、俺、嫌われたのかなぁって…」
「そっ、そんなつもりは…」
「じゃあ、俺の事嫌いじゃない?」
河木くんが僕の腕を両手でギュッと掴む。
そして、捨てられた子犬のような目で僕を見てきた。
「はっ、はい…」
きゅんっとしながらも、誤解されないよう今度は目を見て答える。
…と言っても眼鏡越しだから、相手からは目が合ってるかどうかなんて分からないだろう。
「な、なんだぁ〜…」
河木くんは安心したように床にペタリと座り込む。
僕に嫌われて困るようなことはないと思うが、ずっと気になっていたのなら、解決出来て良かった…と思う。
「あっ、じゃあなんで避けてたの?」
「さ、避けてたって…」
「ほら、腕振り払ったり、目合わせてくれなかったり…さっきだって、となり歩いてくれなかったじゃん」
河木くんはそう言うと少しだけ拗ねたような表情を見せる。
なぜ、僕の前でそんな表情を見せてくれるのだろう、河木くんも風隼さんもいつも予想外の事をしてくる
…予期せぬ展開は苦手だ。
「え…っと、」
僕の言葉に河木くんが耳を傾ける。
「あっと、…河木…くんは、ぼっ…僕のことなんか、見て…なっ、ないと思ってたし…腕払ったのは…女の子…た、達に…ごっ誤解を……」
あぁ、こんな時にスラスラと言葉が出てこない自分が嫌になる。
…けど、河木くんは僕の言葉を、真剣な目で最後まで聞こうとしてくれていると分かった。
「誤解を…招いてはいけないかと…思って…隣に歩かなかったのも…そんな、感じの…り、理由…です…」
……教室に沈黙が流れる。
(あれ?河木くんがなにか言ってくれると思ってたんだけど…)
またも訪れる予想を外した反応に驚いていると
「…え?それだけ?」
と河木くんが目を大きく見開けた。
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