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「……だからさぁ、腕 振り払われた時、俺、嫌われたのかなぁって…」 「そっ、そんなつもりは…」 「じゃあ、俺の事嫌いじゃない?」 河木くんが僕の腕を両手でギュッと掴む。 そして、捨てられた子犬のような目で僕を見てきた。 「はっ、はい…」 きゅんっとしながらも、誤解されないよう今度は目を見て答える。 …と言っても眼鏡越しだから、相手からは目が合ってるかどうかなんて分からないだろう。 「な、なんだぁ〜…」 河木くんは安心したように床にペタリと座り込む。 僕に嫌われて困るようなことはないと思うが、ずっと気になっていたのなら、解決出来て良かった…と思う。 「あっ、じゃあなんで避けてたの?」 「さ、避けてたって…」 「ほら、腕振り払ったり、目合わせてくれなかったり…さっきだって、となり歩いてくれなかったじゃん」 河木くんはそう言うと少しだけ拗ねたような表情を見せる。 なぜ、僕の前でそんな表情を見せてくれるのだろう、河木くんも風隼さんもいつも予想外の事をしてくる …予期せぬ展開は苦手だ。 「え…っと、」 僕の言葉に河木くんが耳を傾ける。 「あっと、…河木…くんは、ぼっ…僕のことなんか、見て…なっ、ないと思ってたし…腕払ったのは…女の子…た、達に…ごっ誤解を……」 あぁ、こんな時にスラスラと言葉が出てこない自分が嫌になる。 …けど、河木くんは僕の言葉を、真剣な目で最後まで聞こうとしてくれていると分かった。 「誤解を…招いてはいけないかと…思って…隣に歩かなかったのも…そんな、感じの…り、理由…です…」 ……教室に沈黙が流れる。 (あれ?河木くんがなにか言ってくれると思ってたんだけど…) またも訪れる予想を外した反応に驚いていると 「…え?それだけ?」 と河木くんが目を大きく見開けた。

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