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「…あれ?夏喜と冬麻くんじゃん」
………え?
河木くんの質問になんと答えたらいいか迷っていると、朝、学校を騒がせた本人の声が僕の耳に届く。
「蓮!?」
それは河木くんも同じらしく、驚きの声を隠せないでいた。
教室の外から風隼さんがヒラヒラと手を振ると、そのまま扉をガラッと開け、教室内に入ってくる。
「こんな時間に何してるの?」
「別に蓮に言わなくたっていいだろ!」
「え?俺に言えないことしてたの!?」
「はぁ!?ちげーよ!」
河木くんが顔を真っ赤にさせ、風隼さんに怒鳴りつける。
それに対して風隼さんはまたも、全く気にする素振りは見せなかった。
「ねぇねぇ冬麻くん」
「ちょ、人の話聞いて…「なんで夏喜と友達になれないの?」
「……え?」
唐突の質問に固まってしまう。隣で河木くんも驚いた顔をしていた。
「…まぁ、夏喜の友達宣言もなかなか変だったけどね(笑)」
「お、お前…どこから見てて」
河木くんの問いかけに風隼さんは上目遣いで
「夏喜王子の友達宣言からだから、安心して♡」
なんて答える。
全く気づかなかった…風隼さんが聞いていただなんて…。
幸い、風隼さんが見ていたシーンはきっと、河木くんが僕に対して「友達になりたい」と言ってくれてたとこからだろう。
初めから見られていたら、それこそ恥ずかしかった。
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