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「まぁ、そんなことはどうでも良くて…」 「どうでもいい訳ないだろ!」 「もう、夏喜うるさい!」 「うるさいって…お前なぁ…」 「俺は冬麻くんに質問してて、夏喜にはなんにも聞いてないの!ねぇ、なんで夏喜とは友達にならないの?」 河木くんがはぁっとため息をつく。 どうやら、女の子達が言っていたことは本当らしく、河木くんは風隼さんに弱いらしい。 「なっ、なんで…って……」 「そう、なんで?」 呆れていた河木くんだったが、質問の答えは気になるらしく、僕の方をじっと見つめる。 …なんと答えたらいいのか分からない。思ったまんまなんて河木くんの前では言えないし …軽く誤魔化す?… それとも…… 「…夏喜、ちょっと席外してくんない?」 (……え?) 「はぁ!?なんで!!」 「ちょい邪魔」 「お、お前…突然入ってきて…邪魔って……」 「あ〜もう、うるさいなぁ…邪魔なものは邪魔なの!!」 風隼さんはそう叫ぶと河木くんの腰をバンっと蹴る。 「…いっ」 衝撃の光景に僕は思わず口を開けてしまった。 「はい、帰った帰った「ちょっ…お前……」 風隼さんはそのまま河木くんを教室の外に押し出すと、鍵を閉め、廊下から見えないようカーテンを閉める。 「これでよし」 風隼さんはひとつ、伸びをすると僕の方を向き、ニコッと微笑んだ。

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