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「…大丈夫?」
「ぐすっ…だ、大丈夫…です、」
風隼さんが僕の背中をさすってくれる。
…恥ずかしい、高校生にもなって人前で涙を流すなんて…
「落ち着いたらでいいから…ね?」
「……いや、」
今、ここで誰かに気持ちを吐かないと、受け止めてもらわないと…
自分がこれ以上進めない気がした。
「……怖いんです。自分が……変わってしまう、こと…が……」
風隼さんがさすっていた手を止めた。
「河木くん、に…近づきたいのに…と、友達に…な、なって…沢山……お、お話したりしたいのに…、いざ……友達に、なって…しまったら…耐えきれていた…物が、……耐えきれなく…なってしまうんじゃ…ないかって………」
上手く、話せない。やっぱり、吃ってしまう。
「今まで…傷つかなかったことにも……傷、ついて……しまうんじゃ……ないかって」
……変わりたい。
「……ねぇ、つまりさ」
「は、はい…」
「夏喜を好きになっていく自分が怖いってこと?」
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