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……そうして、今に至る。
「…あ、いたいた」
「風隼さん…」
試合がちょうど河木くんのシュートで終わった頃、風隼さんが僕を見つけると周りの視線を気にせず、僕の方へ真っ直ぐと来た。
「夏喜から聞いたよ、勧誘されてるんだって(笑)」
「……はい…」
「夏喜めっちゃニコニコしてたからなぁ」なんて風隼さんの言葉にガクンと肩を落とす。
風隼さんが「あれ?冬麻くんは乗り気じゃないんだ」なんて笑いながら言った。
河木くんを見ていた女子達が笑った風隼さんを見てキャーキャーと騒ぎ出す。
やはり、笑う風隼さんは他の人にとったらレアなんだろう。
僕は河木くんになんて断ろうかグラウンドを眺めながら考えていた。
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