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「あ!つっきー!!れんれんがいじめる〜(泣)」 「はい?自意識過剰直した方がいいよ」 「な、なんだとおお!!」 「…おい、羽野が困ってんだろ」 河木くんの少し低くて冷静な声に身長が高い…ひろ…さん?は口を噤んだ。流石の風隼さんも黙っている。 「…たく、ごめんな?羽野」 「い、いやいや…そんな、こと…」 「お前らも謝れ」 河木くんが2人の目を交互に見る。 「ごめんねぇぇぇ困らせちゃって!」 ひろさん…はそう言うと、僕に抱きついてきた。 (うわぁぁぁ……背高…!) 180cmは軽くあるだろうか、モデル体型で足もすらっと長い…抱きつかれたことで自分との身長差がより感じられる。 「…ちょっとひろくん?誰が冬麻くんに抱きついていいと言った?」 「か、風隼さん??」 ひろさんの腕の中で収まる僕を引きずり出すと風隼さんは僕をギュッと抱きしめ、上目遣いで僕の顔を覗き込む。 「…冬麻くん、ごめんね」 (うわぁぁぁ…こ、小悪魔だ…) ひろさんの時とは打って変わって僕が風隼さんを抱きしめているみたい。 上目遣いで見てくるその姿は可愛らしいのに、どこかカッコ良い色気まで感じられて胸がドギマギした。 「ちょっとれんれん!!」 近くにいるはずのひろさんの声が、遠くから聞こえてくる。 風隼さんは僕をただじっと見つめたまま…、僕も獲物を捕らえたかのような風隼さんの視線に目をそらせないでいた。 グイッ 「…え?」 突然腕を引っ張られ現実の世界に戻される。 ギュッ 「!?」 今、何が起こっているのか理解ができない。 「…あんま、羽野で遊ぶな」 耳に入ってきたのは、いつも僕を心配してくれる優しい言葉と、いつもとは違う少しだけキツい言い方。 そこは、まだいい…問題なのは聞こえてくる場所だ。 後ろから、耳元から…河木くんの声で聞こえてくる。 普通だったらありえない温もりが体全体を包み込んでいる。 (今、抱きしめ…られてる……?) やっと、自分のありえない状況に思考が辿り着いた。

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