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「それに、つっきーの気持ちをつっきーのもので、誰かがどうこう言う問題じゃないでしょ?それは、とっきーにも当てはまるし俺やれんれんにも当てはまることなんだよ?」
ひろさんが「でしょ?」と首を傾げる。
さっきまでの心の痛みがじわじわと引いていく。
(河木くんの気持ちは河木くんだけのもの…)
その通りだ。
だから、誰にも分からない…、もしかしたら…予想通り、気まぐれ…なのかもしれない。
「信じてあげてくれない?つっきーの気持ち、もしもほんとに気まぐれだとしたら…」
だと、したら……
「俺が、とっきーを慰めてあげるよ!!…れんれんと!!」
「俺は気まぐれなんかじゃなくて、ほんとに仲良くしたいんだよ?…ほんとだからね!!」
なんてひろさんがニコニコしながら言ってくる。
(なんて人達なんだろう…)
優しすぎる…暖かすぎる……また、あの時の決意が揺らいでしまいそうになる。
……けど、
「思いっきり抱きしめてあげるね!!」
たとえ、神からのバツが与えられても、河木くんに傷つけられても…この人たちが慰めてくれるなら、耐えられる気がする。
また、もう一度立ち上がれる気がする。
こんなにも安心をしたのは、いつぶりだろう…
「あ、ねぇ?お腹減らない??ファミレス寄ってこうよ!!」
「……え?」
「ほら!早く早く!!」
「……ちょっ…」
少し…強引だけど、それもひろさんの優しさなんだろう…
少しだけ泣きそうになった。
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