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「あ、いっ、いや…そうじゃなくて…」
「……?」
「な、なんで…僕が、そっその……河木…くんのこと、すっ…好きだ…って、しっ…知ってるん、ですか?」
僕の河木くんに対する気持ちを知っている人は風隼さんしかいない。
なのになぜ、まだ出会ってまもないひろさんが知っているんだ…?
(風隼さんがひろさんに言ったのかな?)
「え?そんなの見てたら分かるじゃん」
「…え!?」
またまたひろさんは衝撃発言を落とす。
衝撃を受けている僕に気づいているのかいないのか…
「だって、とっきー可愛いぐらいに分かりやすいんだもん!すーぐに分かっちゃった!」
(なっ、な…なっ……)
中学の頃から何を考えているのか分からないと言われ続けていたのに……表情にあまり…というか全然出ないタイプだと…思ってたのに………
「あ、新しい自分発見しちゃった?」
顔が真っ赤になる僕をよそに、ひろさんはアハハッと手を叩いて笑っていた。
(恥ずかしい…恥ずかしすぎる………)
確かに風隼さんが僕の気持ちに気づくことも早かったかもしれない…けど、風隼さんは何となく…そういうのに敏感そうだったから……
バレることはないと思っていた。
「あ、大丈夫だよ!たぶん気づいてるの俺とれんれんぐらいだから!」
「……え?」
「割かしわかんないよ?とっきーがポーカーフェイスっていうのもあるけど、そもそも見える顔の範囲狭いし(笑)なに考えてるかはよーく見なきゃ分かんないもん!!」
(な、なんだ…良かった……)
周りにバレてる心配はなくて安心する。
「けど、1度気づいちゃったら、分かりやすすぎるね(笑)とっきーを気にかける人が出てきたらすーぐに気づいちゃうと思うよ(笑)」
また、少しだけ肩をガクンッと落とした。
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