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(冬麻side)
「…そういえば、蓮遅いね?」
「…あっ…たし、かに…」
河木くんにずっと数学を教えていたから、時間がかなりたっていることに気づかなかった。
「まぁ、俺は羽野を独占出来るから別にいいんだけどね?」
(…っな……な、なっな…)
「おおーーーーい!!!」
「ひろくん、うるさい!」
「あぁあ…来ちゃった…」
…きっ来ちゃった!?
「ごめんねぇ、遅くなっちゃって」
「いや、陽斗のパターンは分かってし、もう慣れた(笑)」
あ、毎回なんだ…
「それに、今回から羽野がいるし」
今回から……え、
(今回から!?)
何気なく衝撃発言をしている河木くんに驚きを隠せないでいる。
「ひとりぼっちで待つことも無くなるでしょ?」
「…確かに」
い、いやいやいや…えっ、今日だけじゃ…
「だったらこれからも一緒に帰ろうよ!!」
………えっ!?!?
「ま、待って…く、ください……」
僕の待ったに三人とも頭に?を浮かばせ、こっちを見る。
「な、なんで…一緒に……帰るん、ですか…」
「なんでって…友達だから?」
と、友達と…言いましても……
「め、迷惑じゃ…「ないよ」
……え、
「迷惑なんかじゃないし、むしろ一緒に帰りたいな…俺は」
河木くんは僕の顔を見るとそのままニコッと笑う。
「……うわぁ…罪な男…」「甘々だね」
風隼さんが少し引いたような顔で、ひろさんは目をキラキラさせながらこちらを見ていた。
(…は、恥ずかし……)
「それに、羽野めっちゃ勉強分かりやすいから、これからも教えてもらいたいしさ!!」
河木くんが頭をサラッと撫でる。
「うわぁぁぁ……」「さすが、つっきー」
先程と同じような目線を感じながら、
「俺だけの専門先生になってもらいたいぐらい」
頬が一気に赤くなるのを感じた。
「それはダメぇぇぇぇ!!!俺の方がやばいからぁぁぁぁぁ!!!!!」
が、僕以上に顔を真っ赤にさせたひろさんがすかさず河木くんにつっこんだとか…
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