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それからの1週間、テストに向けて帰り際にファミレスへ寄り、毎日勉強を重ねた。 その中で気づいたことがある。それは、 「………なんで???」 河木くんよりもひろさんの方がだいぶ問題だということ…… 「えっと……ここの公式を活用して…」 一度説明すればすぐに理解出来る河木くんに対して、ひろさんは理解出来る前に… 「ちょっと…トイ「だめ!」 「………」 トイレへ逃げて行ってしまう。 「これでもだいぶ頑張ってる方なんだよ?冬麻くんの教え方分かりやすいから…けど、ねぇ」 風隼さんは「どうしたらいいんだか…」と軽くため息をつく。 日に日に理解は出来ているが、テスト当日までに間に合うかどうか…… 「羽野羽野!!できた!!」 きゅんっ 河木くんは「褒めて褒めて!」とでもいうように、キラキラした目で僕にノートを見せてくる。 「……すごい、あってる……」 けど、本当に河木くんの理解の速さと正解率はすごい…逆になんでやってこなかったのか不思議なぐらいだ。 その日の勉強はこれで終わり、ファミレスから出る。 大体の帰り道は同じなのだが、ある毎回曲がり角で僕と三人が別だ。 「…本当に送って行かなくて大丈夫?」 いつも河木くんは心配そうに聞いてくれるが別に女の子な訳でもないので大丈夫。 「…じゃあ…」 テストまで残り3日…僕も家に帰って勉強しなきゃと頭を切り替える。 そのまま真っ直ぐ帰ろうと思っていた時 「羽野…!!」 河木くんに腕を掴まれた。

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