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(冬麻side)
目の前に現れたかつての友人…いや、親友にどうしたらいいのか分からなくなる。
(もう、合わないために…東雲学園まで来たのに…)
わざわざ一人暮らしをして、実家から遠く、俺が入学する訳ないとまで言われていた東雲学園に来たのだ。
なのに……
「…なんだその格好…」
苦しそうに顔を歪ませたよく知る人は、真っ黒だった髪に、青のインナーカラーを加えたこと以外…なにも変わらない。
透き通った美しい声も静かで落ち着いた動作も、いつも僕を心配そうに見ていた柔らかな視線も、いつも僕を癒してくれてた…おっとりとした笑顔も
大好きだったころの君のまま
唯一、僕を……
俺を信じてくれた君のままだった
「……涼」
俺は小さくその名を呼んだ。
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