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「…ずっとこの姿で生きていくの?」
「……」
「……なんか答えてよ」
「…わ、わかん…ない」
わかんないよ…確かに河木くん達には心を開いてはきてると思う。…それは信頼出来る人達だからだ。…けど、
(眼鏡と前髪なしなんて…)
ありえない、…想像しただけで恐怖で震えてしまう。
「…冬麻がなんも話さないなんて…中学のお前に言ったらビックリするだろうな」
「……」
「…俺の方が喋ってるなんて、違和感しかないんだけど」
「…ご、ごめん」
前までの僕だったらすぐにつっこんでいただろう。…逆に涼が聞いてくれなくて拗ねていたほどだ。
ダメだ、過去の話は…やめて欲しい。頭がガンガンと痛くなる。
「…なんで、冬麻が苦しんでんだよ」
「……」
「…お前は、なんも悪くねぇじゃん」
耐えきれなくなってくる。
「…やめて」
「……冬麻…」
「これ以上、過去の…話はしないで……」
自分が怖くて、過去が怖くて…過去を知ってる、あなたが怖くて…自分自身を抱きしめる。
「……なんで、冬麻が苦しまなくちゃなんねぇんだよ」
涙が溢れ出てきた。
「……泣くなよ」
(泣きたくないよ)
「お前が泣いてたら、俺…」
(どうなるんだっていうの)
「…俺だって、こんな格好…したくないよ」
「………」
「俺だって、こんな…自分嫌いだよ」
なんで、こんな時に限って…言葉はスルスルと出てくるんだろう。
「…冬「もう、ほっといてよ!」
なんで、僕よりも涼の方が辛い顔をするのだろう。
「もう、俺に関わんないでよ」
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