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「りょ、涼…」 僕の言葉に河木くんが「え?」と反応する。 風隼さんとひろさんは何が起こっているか分かってないようだった。 「あの…ご、ごめんなさい」 三人に一言そう伝えると涼の 元へと駆け寄っていく。…が パシッ (……えっ) 誰かに手を捕まれ後ろを振り向いた。 「……待って」 そこには少しだけ顔をしかめた河木くんの姿。 (な、…なんで) なんでそんなにも辛そうな顔をするのか…分からない。 河木くんが辛くなる理由だって、僕を引き止める理由なんて…ないのに 聞きたいことが沢山あるのに、声が出てこない。ただ、何もいわず見つめ合うだけ。 「…冬麻」 ハッとする。 「ご、ごめん…一緒に帰れない…」 それだけ言うと、河木くんの手を外し僕に気づいた涼の元へ駆け寄った。

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