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(陽斗side) 涼…さんと一緒に帰った日からほぼ毎日、五人で帰るようになっていた。 今日も校門で待つ涼さんを迎え、一緒に帰る。 「ねぇねぇ、涼くんの絵見せてよ」 「え?そんなの見たって面白くねぇぞ」 「いいじゃん」 「……うーん、だめ」 れんれんの可愛らしいおねだりにも動じず、涼さんはさらっと受け流す。 「ええ〜、なんでよ」 「うーん…俺が無料で絵見せるのは、一人しかいないから」 涼さんはそう答えるととっきーの方を見てふわっと微笑んだ。 …それと同時に俺の隣を歩くつっきーがピリつく。 (れ、れんれん…これ以上つっきーをピリつかせないでよぉぉぉぉ……こ、怖いよぉぉぉぉ) 俺の思いを知ってか知らずか、「えぇ〜、冬麻くんだけの特権ってやつ?いいなぁぁ」 なんてとっきーにくっつきながられんれんは言う… 「つ、つっきー?」 「…ん?なに?」 「え、いや……」 「なんだよ(笑)」 わ、笑ってない……あの、つっきーが笑ってるのに笑ってない!?!? いや、意味わかんないこと言うななんて思わないでね!!だって、本当に笑ってるのに笑ってないんだよ!!!! (…つっきー………目、目が…目が) まぁぁぁぁったく!!!!わらってなぁぁぁい!!!!!!! (こ、これは…事件だ……) 「……陽斗、くん?」 「ふぇ?」 「……大丈夫?」 突然話したこと無かった涼さんに話しかけられて戸惑いを隠せないでいる。 「なんか…一人で百面相してたから」 「あぁ〜、こいつバカだから気にしなくていいよ」 「ちょ、ちょっと!!れんれん!!!」 「いっつもこんな感じだから」 もう!!俺だって怒ってんだからね!! れんれん、涼さんとめっちゃ仲良いし…なんか、びっくりするぐらい気が合ってるし……これ以上ないぐらい、涼さんに甘えるし…… 俺の気も知らないでイチャイチャしてるれんれんの方が!よっぽど大バカ者だよ!!! …つっきーに紛れて気づかれてないだけだけど

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