176 / 437
┈┈┈┈❁⃘┈┈┈┈
涼さんが驚いた顔でポカーンと口を開ける。
「…え、なんで?」
いや、そりゃそうだろう…。
「いいじゃん、何でも」
いや、何でも良くはないだろう!!
「…いや、俺は良いけど…つっきーはいいの?」
つ、……つっきー!?!?
思わず陽斗の方を見てしまう。
陽斗は何故自分の方を見られたのか分からないとでも言うように、首を横に傾げた。
(……いや、つっきー呼びって…絶対陽斗だろ……)
「で、涼くんが聞いてんだけど?」
蓮の声にハッとする。
「う、うん!お、俺は…いいよ」
だって、それが目的になってんだから…
「じゃあ決まりね?」
蓮がニコッと笑い、そのまま羽野の腕をグイグイ引っ張っていく。
「え、…えっと……」
「今日は俺と冬麻くんで、ひろくん家にお泊まりだ!!」
「えええ!!!れんれんも来んの!?」
「なに?ダメなわけ?」
(……うわぁ…陽斗も大変だなぁ)
まぁ、陽斗ん家のおばさんだったら、喜んで迎え入れるんだろうけど…
隣に歩く涼さんをチラッと見る。
…やっぱり視線の先には羽野の姿。
(…二人はどういう関係なんだろう…)
友達だけとは思えない、二人の雰囲気や行動にまた頭がいっぱいになる。
そんな事を黙々と考えていたら、陽斗達との分かれ道まで来てしまった。
「じゃあ、俺たちこっちだから」
「うん、じゃあね冬麻」
「……うん…バイバイ……」
羽野が少しだけ寂しそうにこちらに向けて手を振る。…いや、涼さんに向けて…か……
心がキリッとまた痛む。
………やっぱり、病院行った方が良いのかな?
ともだちにシェアしよう!