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涼さんが驚いた顔でポカーンと口を開ける。 「…え、なんで?」 いや、そりゃそうだろう…。 「いいじゃん、何でも」 いや、何でも良くはないだろう!! 「…いや、俺は良いけど…つっきーはいいの?」 つ、……つっきー!?!? 思わず陽斗の方を見てしまう。 陽斗は何故自分の方を見られたのか分からないとでも言うように、首を横に傾げた。 (……いや、つっきー呼びって…絶対陽斗だろ……) 「で、涼くんが聞いてんだけど?」 蓮の声にハッとする。 「う、うん!お、俺は…いいよ」 だって、それが目的になってんだから… 「じゃあ決まりね?」 蓮がニコッと笑い、そのまま羽野の腕をグイグイ引っ張っていく。 「え、…えっと……」 「今日は俺と冬麻くんで、ひろくん家にお泊まりだ!!」 「えええ!!!れんれんも来んの!?」 「なに?ダメなわけ?」 (……うわぁ…陽斗も大変だなぁ) まぁ、陽斗ん家のおばさんだったら、喜んで迎え入れるんだろうけど… 隣に歩く涼さんをチラッと見る。 …やっぱり視線の先には羽野の姿。 (…二人はどういう関係なんだろう…) 友達だけとは思えない、二人の雰囲気や行動にまた頭がいっぱいになる。 そんな事を黙々と考えていたら、陽斗達との分かれ道まで来てしまった。 「じゃあ、俺たちこっちだから」 「うん、じゃあね冬麻」 「……うん…バイバイ……」 羽野が少しだけ寂しそうにこちらに向けて手を振る。…いや、涼さんに向けて…か…… 心がキリッとまた痛む。 ………やっぱり、病院行った方が良いのかな?

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