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「ちぇ、ひろくんがいなかったら面白い展開だったのに…」 「え!なになになに!?」 ホッとしたのも束の間 (や、やばい…ひろさんが興味持ち出してる) 「それはねぇ」 焦る僕を他所に風隼さんがニヤニヤしながら伝えようとした、その時だった。 「ご飯出来たよ〜」 「あ〜ぁ、時間切れだ」 幸い、ご飯を知らせる声が1階から聞こえてくる。「はーい」と風隼さんが答えると、駄々を捏ねるひろさんを放っといて、部屋を出ていった。 ┈┈┈┈ 「ふぅ〜、お腹いっぱいだぁ」 久しぶりに食べた、温かくて優しい晩御飯に手も口も進み、知らぬ間に食べ終わっていた。 「ふふっ、冬麻ちゃんはたくさん食べてくれるから、おばさん嬉しいわぁ」 と、冬麻ちゃん…… どうやらひろさんのフレンドリーさはお母さんから来てるらしい。 「じゃあ持っていきますねぇ」 「あ、て…手伝い「いいのいいの!冬麻ちゃんはゆっくりしてってぇ」 ひろさんのお母さんはそう言うと、パチンとウインクをする。 ……ひろさんの心の広さは、お母さん似だったんだ。 「ふはっ(笑)冬麻くん、おばさんに気に入られちゃったね」 「え?」 「ホントだよおお!俺だけだったら手伝え煩いんたよ!!」 「……陽斗?」 「ひっ!す、すみませっ……」 「ったく、もうちょっと冬麻ちゃんを見習って欲しいものね」 そう言うお母さんは幸せそうで、心が暖かくなった。

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