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「…別に良いんだけどさ」 落ち込む俺を気にしてくれたのか、肩を落としてる僕の髪をクシャッと撫でてくれる。 …珍しい行動に少しだけ胸がドキッとした。 「……あれ、寝ないの?」 「もう、バッチリ目覚めたし…それに、ひろくん一人じゃ暇でしょ?」 何だかんだ優しいれんれんに次は胸がキューッと痛くなる。 眠たくないなんて嘘…今だって目がとろーんとしてるのに…… 可愛くて可愛くてしかたなかった。 「ねぇ、冬麻くんの誕生日、俺らどうしよ」 「…確かに」 ボソッと呟いたれんれんは、俺が飲んでいたお茶を一口飲む。 ……こういう事しちゃうんだよねぇ… 「夏喜だって、プレゼント決まったんだよ?…なかなか変だけど」 「聞いたことないもんね(笑)自分の友達と友達が仲良くなるのが誕プレなんて(笑)」 自分で言ってみたものの、やはりおかしな状況にふふっと小さく笑ってしまった。 「一体誰が提案したんだか…」 「いやいや!れんれんが採用したんだよ!?」 目をまん丸にして言うとれんれんがふはっと小さく吹き出す。 「やっぱひろくん、面白いわぁ(笑)」 あ、やばい そんな素で笑われると… 久々に見た、計算なしの笑顔に素直な表情に、心臓がグッと締め付けられる。 「やっぱ、持つべき者は幼なじみだよねぇ」 好きが、溢れ出てくるんだ。

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