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河木くんがキッチンに向かってから、暫く時間が経ち、ミートソースのいい匂いが漂ってくる。 「うわぁぁ!お腹減ってきたね!」 「いやいや、あんた大量に唐揚げ食べてたでしょ…」 「パエリアもうないの?」 「涼くんはパエリア食べ過ぎ…」 その言葉の通り、唐揚げは残り少なく、パエリアに関しては、もうなかった。 「…たく、夏喜!!」 風隼さんがキッチンに向かって河木くんを呼ぶ。 「ん?なに?」 「パエリアと唐揚げも作って」 「はぁ??」 「もう、ないの、夏喜なら直ぐ作れるでしょ?」 風隼さんがコテンと首を傾げる。 「お願いつっきー!」 「パエリア食べたーい」 それに続いてひろさんと涼が声をあげた。 「……はぁ、いいけど…じゃあ、羽野手伝ってくんない?」 「…え?」 ぼ、僕が…料理を? 「大丈夫!簡単だから、一緒に作ろ?」 い、いや…りょ、料理なんて…不器用すぎる僕には…… グイッ 「!?!?」 涼に思いっきり腰を押される。 「りょ、涼!「パエリア」 「……え?」 「……俺の…パエリア」 ……分かりました。

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