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「…あ、つっきー!」
ひろくんの言葉に俺と涼くんはキッチンの方を向く。
(…うぉ、何処かしら窶れてない??)
ニコニコ笑顔な夏喜だが、プシューッと煙が出てきそうな程格好はボロボロだった。
「あ、あの…ご、ごめ「謝んないで?」
これ以上ない位落ち込んでいる冬麻くんを、懸命に宥める夏喜。
ボロボロになっても、甘さは健在なようだ。
「一様キッチン片付けたつもりだけど…大丈夫か確認しといて?」
「全然大丈夫だよ!もうすぐキッチン買い換えようと思ってたとこだし!」
そういえば、おばさんがそんなこと言ってたな…俺からしたら綺麗なんだけど、コンロの使い勝手が良くないらしい。
未だにしゅん…としている冬麻くんを涼くんはふわふわ笑いながら頭を撫でる。
夏喜がそれやると甘々になるんだけど、涼さんがするとまた違う空間になるんだ。
甘々が苦手っぽい冬麻くんにとったら、ホッとするんだろうけど…
(…まだちょっとピリつくよね…)
仲良くなったから、それも無くなってくれるかな?なんて思っていた期待は、相変わらずのムスッとした夏喜の態度で叶わぬ事だと思い知らされた。
(…まぁ、睨まないだけましか…)
夏喜にしては頑張ってる方だし、許してあげる。
「じゃあ、食べよ!!」
ひろくんの一言でピリついてた雰囲気がふわっと優しくなる。
…感じ取っていたのは、俺とひろくんぐらいだろうけど……
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