221 / 437
┈┈┈┈❁⃘┈┈┈┈
月曜日の朝、
教室に来た俺は、話しかけるクラスメイトを無視して羽野の席へ直行する。
確か、最近は寒さがキツイのもあり、中庭には寄ってないはずなんだけど…
「…あれ?」
予想に反して、羽野はまだ来てない。
(絶対いつもなら俺よりも早いはずなんだけど…)
チラッと時計を見れば、もう少しで予鈴がなる時間だ。
「夏喜ぃ!無視すんなよぉぉ!」「夏喜くん!今日ね」
肩を思いっきし下げる俺に対して、クラスメイトは明るいテンションで俺に話しかけてきた。
いつもなら、何となしに受け答え出来るが今日は出来る気がしない。
軽くあしらって自分の席に戻ろうとした時だった。
(…羽野!)
いつもとは遅い時間に羽野が教室へ入ってくる。
今すぐに向かいたいが、人が邪魔で迎えない。
焦れったくて、話しかけたくて…何とか人混みを掻き分けながら羽野の机に着くと。
ガタッ
羽野は勢いよく立ち上がると、そのまま廊下へと向かっていく。
「は、羽野…「保健室…行くから」
一切目を合わせずに、羽野はそう言い放った。
(…避けられてるよな… )
羽野にまだ、甘えてたのかもしれない。
優しい羽野は今でもまだ、俺の謝罪を聞いてくれると…何処か許してくれると…思っていた。
(…最っ悪だ……)
思わず顔を手で抑えた。
ともだちにシェアしよう!