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「とーうまくん♡」 放課後、俺はひろくんを引っ張ってまだ教室にいる冬麻くんに会いに来た。 「え…ど、どうしたの?」 突然の訪問に冬麻くんは驚いたように声を詰まらせる。 「今日なんか特別な用事とかある?」 俺の質問に戸惑いながらも首を横に振った。 「良かった♡じゃあ、今日ひろくん家で」 「え!!」 何故連れ出されたのか分かってないひろくんは、俺の言葉に大声を上げる。 「大丈夫、おばさんには言ってあるから」 「いやいや…そういう問題じゃ…」 横でぶつぶつ言ってるひろくんはほっといて… 「良いでしょ?」 少し俺が首を傾げて上目遣いをすれば、冬麻くんは慌てたように目線をキョロキョロさせる。 「ダメ?」 最後のひと押しで冬麻くんの裾を引っ張ったら… 「い、…いい…けど」 冬麻くんの優しいとこ、大好きだよ♡ 未だ慌てふためいてるひろくんをほっといて… (これで、無理矢理でも冬麻くんに聞き出そう…) そう決意した。 ┈┈┈┈┈┈┈┈ 夏喜と冬麻くんを少し待ち、合流したら校門まで向かう。 「りょーやぁぁん!!」 相変わらず、立ち姿だけでも異彩を放っているなぁ…なんて思いながら涼さんの方へ足を進めた。 「ちゃんと仲直り出来たんだ」 一緒にいる二人を見ながら涼くんはサラッと冬麻くんの隣に着く。 (うわ…ピリついてるわ……) 涼くんと冬麻くんを見て、ピリつくのはいつものこと。 だが、昼休みの違和感からか、嫉妬深い彼氏の様に見えてならない… 「あ、今日俺と冬麻くんはひろくん家に泊まるから」 揃ったタイミングで二人にそれを伝えると、夏喜は「え?」といった表情を、涼くんは驚きもせずにふわっと優しく笑った。

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