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「…にしても、大胆な行動とったね」
まさか冬麻くんがそこまで出来るなんて…思ってもいなかった。
隣のひろくんもブンブンと首を縦に振る。
「ちょ、ちょっと…う、浮かれてたって…い、言うのか…」
「え?」
ボッと顔を赤くさせた冬麻くんは吃りながらも理由を教えてくれる。
「め、迷惑だと…思ってたし、振られることは…百も承知…だったんだけど…、ぼ、僕が思ってる何倍も…そ、その…思ってくれてるって言うか…」
必死に伝えようとしてくれてる姿は凄く可愛くて、いじらしくて…俺までキュンとしてしまう。
理由なんて恥ずかしいから言わなくてもいいのに、俺たちに話してくれるのは信用されてるからだと思っていいのだろうか。
「かっわいいねぇぇ」
キャッキャ言ってるひろくんは我が子を褒めるように冬麻くんの頭をグシャグシャ撫でる。
「あぁ!もう、髪の毛ボサボサになっちゃうじゃん!!」
俺はすかさずひろくんから冬麻くんを奪った。
「けちぃ」なんて人の気も知らずにブーブー言うひろくんは何処かの誰かさんより何倍もバカだ。
もちろん冬麻くんのこと大好きだけど、別に夏喜から奪ったりはしない。
ひろくんだからなんだよ?
「…いいなぁ」
「…え?」
思わず冬麻くんを抱きしめながら小さな声で呟いてしまう。
「あ、いや…何でもないよ?」
ニコッと冬麻くんに笑いかけるとひろくんは「ベタベタしすぎ!!」なんて怒ってくる。
バッカじゃないの、俺の気も知らないで。
そんなに冬麻くんが大事?
だったら、夏喜から奪えばいいじゃん。
そんなに大事で、ハグしちゃうほど可愛い冬麻くんをさ
素直で優しい、こんな良い子にはピュアで真っ直ぐなひろくんがお似合いだよ
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