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(蓮side) 何だか、バカバカしくなった。 必死に向き合ってくる冬麻くんを見てたら、何を言っても引いてはくれないんだって分かったから。 自分自身がバカバカしい。 「…いいよ」 人と話す事が苦手な冬麻くんが、一生懸命俺なんかに説教してくれたんだ。 引き受けてあげる。 「ほ、本当?」 それなのに、何故か提案した本人が驚いた顔をしていて… 「ぶはっ(笑)、だから何で冬麻くんが驚くの?」 おかしくて仕方なかった。 「え、えっと…「冬麻くんも誘いなよ」 未だにあたふたしてる冬麻くんに、しっかり釘を刺しておく。 俺だけが誘って、冬麻くんは誘えませんでした〜…なんて、絶対許せないんだから。 顔を真っ赤にさせて首を縦に振る、冬麻くん。 (ふふっ、可愛い) 今度は、心の底からそう思えた。 キーンコーンカーンコーン… 三時間目終了のチャイムに、冬麻くんは一気に慌て出す。 (そりゃ、そうか一時間サボっちゃった訳だし) ましてや、格好から見て体育… 体育の先生厳しい奴じゃなかったら良いんだけど… 「あ、あの…そろそろ」 「ごめんね?引き止めちゃって」 「い、いえ…」 まぁ、俺が引き止めた訳じゃないけど(笑) 冬麻くんが可愛いから、俺のせいってことにしといてあげる。 冬麻くんが急いで教室から出たあと、先生の所に行かなきゃなぁなんて…考えつつ、 (クリスマスデート…ねぇ) 縁もゆかりも無いクリスマスというイベントに、顔を歪ませた。

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