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(夏喜side)
まさか、羽野に蓮の事を聞かれるとは思ってなくて戸惑った。
(…なんて説明すればいいんだろう……)
正直、プライバシーに関わる事でもあるし、俺なんかが言っていいのかも分からない。
それに、何を思ってそれを聞いたのか…
それが分からなかったら、いくら羽野の為とはいえ、教えてあげられないんだ。
「…昼休み、今日は二人で食べよっか」
「…え?」
「その時に、蓮について…少しだけ」
今日は、水曜日。
蓮と陽斗も一緒にご飯を食べる日だ。
「か、風隼さんと…ひろさん…は?」
不安そうにチラチラとこちらを見てくる。
「大丈夫!昨日本当は二人で食べる日だったけど、あいつら乗り込んできたし(笑)」
それに…
蓮の事、羽野にはやっぱり話しておくべきだと思った。
きっと、蓮なら羽野に話しても大丈夫って言うだろうから。
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キーンコーンカーンコーン…
昼休みを知らせるチャイムが鳴る。
「よし!行こ!!」
今日一緒に食べれない事は陽斗に言っといたし、大丈夫だろう。
なんか、一人でキャーキャー盛り上がってたけど…
「ど、どこ行くの?」
「保健室」
「……え?」
ビックリする羽野を無視して、腕をずんずんと引っ張って行った。
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