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「逆に何でそう思えるのかなぁ…」
蓮に肩をグイッと持たれ、そのまま肩を組まれる。
「これは、冬麻くんから夏喜に対する、デートのお誘いなの」
「…えええぇぇ!!!!」
俺の声に、周りにいる人が驚いた顔でこちらを見てきた。
(…あ、ここ蓮のクラスだった…)
口を抑えながら、改めて蓮と向き合う。
「ぎゃ、逆に何でそうなんの?」
「はぁ?同じこと聞かないでよ、意味わかんない」
パニック状態のまま、昨日の羽野の様子を思い出す。
何故、緊張気味で少しだけおかしかったのか…
告白でもされるのかと思うほどの空気が漂っていたのか…
(謎だったけど、デートの誘いなら…全て納得がいく…)
「ま、マジか…」
「ほんと、冬麻くんが可哀想で仕方ない…」
同情しながら憐れむ表情を見せる蓮に、今回ばかりは失態だと少しだけ落ち込む。
(羽野が頑張って言ってくれたのに…)
昨日返した軽い返事を悔やんだ。
「…なに、断んの?」
「え!?」
真顔で少しだけ睨みつけながら聞いてきた言葉に思わず聞き返してしまう。
(な、何でそうなるんだ…)
「だって、遊ぶのとデートじゃ全然違うじゃん」
それを言われてみれば、そうだ。
「夏喜だって、男と付き合ったことあるんだから、それぐらい分かるよね?」
流石の俺でも、告白された子とクリスマスを二人で過ごすというのは中々のことだ。
デートだと思って誘われたのなら尚更…
けど、
「行くよ」
意味を知った今でも、断ろうという気には全くなれないんだ。
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