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(冬麻side)
昨日の発言に、意識されてないのかな?なんて…少しだけ不安を感じ、ひろさんに相談した。
「あちゃー、そりゃ〝デート〟とは思われてなさそうだねぇぇ…」
やっぱり…
すんなりと受け入れてくれて、何の反応もない河木くん。そう捉えられたとしか考えられない。
「そりゃあ、不安だよねぇ…」
ひろさんの言葉にコクンと首を縦に降った。
「うーん…意識させたらいい訳だし…遊ぶって概念を取っ払う必要がある……」
(いや、遊ぶって概念取っ払ったら、逆にクリスマス一緒に過ごすの断られそう…)
デートと遊ぶのとじゃ、全然違うだろうし…
「あ!良いこと思い付いた!!」
しばらく考え込んでいたひろさんが、目をキラキラさせ、こちらを見る。
(何故だろう…なんか、嫌な予感が……)
その予感が的中したのか…してないのか……
「ダブルデートしよ!!」
思いもしなかった突発的なアイデアに、思わず口をポカーンと開けてしまった。
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「何でその必要があるのよ…」
「だって、ダブルデートの方が〝デート〟って言ってるし、意識しやすいでしょ?」
「いや、名前の問題じゃないでしょ…」
「名前大事だよ!!〝遊び〟じゃなくて、〝デート〟なんだから!!」
あまり乗り気でない風隼さんと、何としてでも〝デート〟をしたいひろさん…
(多分、風隼さんはデートだと認識してるんだけど…)
風隼さんに直接言われたし…
風隼さんとひろさんにはダブルデートなんて必要ない。
すれ違いはあるものの、お互い〝デート〟を認識してるから
けど、僕には必要。
やっぱり…クリスマスを一緒に過ごせるのなら…意識は……して欲しい。
なんだけど…
(これで断られたらどうしよう…)
遊ぶのとデートじゃ、全く意味が違ってくる。
それに、風隼さんやひろさんにも迷惑かけちゃってるし……
河木くんの顔が見れなくて、下を向いた。
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