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「……意地悪」 あれ? 返ってくるであろう予想してた反応と違い、頭に?を浮かべてしまう。 俯き気味な顔をゆっくり覗き込んでみると… (……何その反応) 困ったような戸惑ったような、数秒前まで期待してた表情とは違い、羽野は拗ねたように唇を尖らせ、どこかムスッとしている。 見たことない、少しだけ素の入った、ありのままな表情の羽野に 予想を遥かに超える、可愛らしい反応に 不覚にも胸がキュンっと高鳴った。 「ごめんね?」 出来るだけ柔らかい口調で、羽野に話しかける。 拗ねてる羽野も可愛くて、愛おしいけど… 羽野を不機嫌にさせたい訳では無い。 ……ちょっとだけ、ちょっとだけ見てみたい気もするけど… 今はその気持ちを抑えておこう。 チラッと此方を見てくる羽野に、手を伸ばす。 そのまま綺麗な黒髪に手を通した。 「…怒っちゃった?」 小さい子に呼びかけるみたいに、けどあくまでトーンは下げて、不安げに聞いてみる。 そんな事を考えながら言ってるなんて思ってもないのか、羽野は顔を思いっきし上げて、ブンブンと首を横に降った。 (かわい(笑)) こんな事を計算しながらしてると知ったら、羽野は怒るだろうか さっきみたいに、拗ねた表情をみせるだろうか、それともびっくりした様な表情で俺を見つめるだろうか… 好きな子をいじめるタイプじゃないし、好きな子や付き合ってる子には出来るだけ、優しく接したいと思っている。 けど、コロコロ色んな表情を見せてくれる羽野に、 こうしたらどんな反応するんだろうって… 怒らせたい訳じゃないのに、少しだけ見てみたいって思う心に 好きな子をいじめちゃうやつの心理が少しだけ理解出来た。 もちろん、羽野を甘やかして優しくしたいって思いの方が何倍も上だよ?

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