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┈┈┈┈❁⃘┈┈┈┈
「……意地悪」
あれ?
返ってくるであろう予想してた反応と違い、頭に?を浮かべてしまう。
俯き気味な顔をゆっくり覗き込んでみると…
(……何その反応)
困ったような戸惑ったような、数秒前まで期待してた表情とは違い、羽野は拗ねたように唇を尖らせ、どこかムスッとしている。
見たことない、少しだけ素の入った、ありのままな表情の羽野に
予想を遥かに超える、可愛らしい反応に
不覚にも胸がキュンっと高鳴った。
「ごめんね?」
出来るだけ柔らかい口調で、羽野に話しかける。
拗ねてる羽野も可愛くて、愛おしいけど…
羽野を不機嫌にさせたい訳では無い。
……ちょっとだけ、ちょっとだけ見てみたい気もするけど…
今はその気持ちを抑えておこう。
チラッと此方を見てくる羽野に、手を伸ばす。
そのまま綺麗な黒髪に手を通した。
「…怒っちゃった?」
小さい子に呼びかけるみたいに、けどあくまでトーンは下げて、不安げに聞いてみる。
そんな事を考えながら言ってるなんて思ってもないのか、羽野は顔を思いっきし上げて、ブンブンと首を横に降った。
(かわい(笑))
こんな事を計算しながらしてると知ったら、羽野は怒るだろうか
さっきみたいに、拗ねた表情をみせるだろうか、それともびっくりした様な表情で俺を見つめるだろうか…
好きな子をいじめるタイプじゃないし、好きな子や付き合ってる子には出来るだけ、優しく接したいと思っている。
けど、コロコロ色んな表情を見せてくれる羽野に、
こうしたらどんな反応するんだろうって…
怒らせたい訳じゃないのに、少しだけ見てみたいって思う心に
好きな子をいじめちゃうやつの心理が少しだけ理解出来た。
もちろん、羽野を甘やかして優しくしたいって思いの方が何倍も上だよ?
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