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「お待たせしました」 オシャレな店員さんがコーヒーとココアを持って席の方へやってくる。 「あ、すみません追加の注文いいですか?」 「はい、何に致しましょう?」 河木くんの目線が僕の方へと向く。 「あ、えっと…このショートケーキで」 実は入った時から少しだけ気になっていた可愛らしい見た目のショートケーキ。 「こちら、一番人気のメニューなんですよ」 そう店員さんがにこやかに言うと 「今なら、サンタクロースを無料でお付けしますが、どうされますか?」 さ、サンタクロース? 「お、お願い…します」 「かしこまりました。」 訳も分からずお願いしてしまった… 「ふはっ(笑)」 店員さんがいなくなると、耐えていた笑いを解放するかのように河木くんが勢いよく吹き出す。 「絶対、羽野分かってなかったでしょ(笑)」 お腹を抱えながらそう聞いてくる河木くんに、思わず恥ずかしくなり、躊躇いがちに首を縦に降った。 「聞いたら良かったのに…(笑)」 「む、無料なら…いいかなって…」 「なんか、羽野らしい理由(笑)」 ぼ、僕らしい? (け、ケチだと思われてるのかな?) 正直、そこまでケチな方ではないけど… 河木くんがそう思ってるなら、そうでもいいかな? 自分の中で河木くんからの言葉を納得させると、運ばれてきたココアを一口、口に含んだ。

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