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┈┈┈┈❁⃘┈┈┈┈
「そろそろいい時間かな?」
お店の時計をチラッと見て、呟く河木くん。
「あ、ご…ごめ、は、早く食べ…」
「ふはっ、いいのいいの、ゆっくり食べて(笑)」
今日1日は、河木くんにお任せしている。
だから、一体何をするのか全く分からない…
ニコニコ微笑みながら、食べてる僕を見てる河木くんだけど、
予定とか…大丈夫かな?
(そう言えば、ひろさん達は映画みるんだっけ?)
一緒にプレゼントを選びに風隼さんと行った時、嬉しそうに風隼さんが言ってくれた。
(…今頃、どうなってるんだろ…)
まさか、クリスマスムードに流されて、そのまま付き合うとか……
(あ、ありえる!?)
クリスマスの綺麗な夜空の下で、風隼さんとひろさんが手を繋いでる姿を何故か想像してしまい、顔が真っ赤になった。
┈┈┈┈┈┈
「た、食べ終わったよ」
ようやく、美味しくて可愛いケーキを平らげ、次の予定へと進めることが出来る。
「最後の方、羽野めっちゃハイスペースだったもんね(笑)」
「ま、待たせる訳にはいけないので……」
「そんな急がなくていいのに(笑)」
河木くんに手を引かれ、戸惑う僕を他所にお会計を済ます。
その後何事も無かったかのようにカフェの扉に手をかけたので、慌てて河木くんに自分のココアとケーキ代を渡した。
(…さむっ)
ちょっとだけ拗ね気味な河木くんにおどおどしながらも、カフェの外へと出る。
辺りは一気に暗くなっていて、寒さもカフェに着いた時の倍だ。
僕でそうなら、河木くんもそうなるわけで…
「さっむ!!」
クリスマスの夜に河木くんの声が響き渡った………
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