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「うわぁ…人、多いね」
「う、うん…」
いざ公園へと来てみるが、そこには大量の恋人達。
そして、家族連れの人もなかなかいる。
(そう言えば、ジンクスのせいか男同士の人って見かけないな…)
そりゃ、あんなにも大々的に「友と共に来るべきでない。」なんて書かれてたら、来ないだろう。
それに、男同士で来ようとも思わないか。
(僕ぐらいなのかな…イルミネーション見たい男の人って…)
友達と来るべきでないと書かれてる割に女性同士で来る人が多いのは、やっぱりイルミネーションを含めるクリスマスのイベントが好きなんだろう。
(女性ってジンクスに忠実だと思ってたけど、そうでもないのかな?)
新しい発見だ。
「どうする?羽野」
「え?」
「こんなに人いたら、イルミネーションも見れないし、はぐれちゃったらダメだから先に違う所見に行く?」
河木くんの問いかけに僕は首を縦に振る。
「じゃあ、いこ?」
差し出された手に一瞬びっくりしたが、戸惑いつつもその手を受け取ってみる。
(多分、河木くんにとったらはぐれないためなんだろうけど…)
周りからの視線が痛い。
「どこ行きたい?」
けど、それ以上に…
「東風ツリー…」
「えっ?」
「東風ツリーを、見てみたい…」
今は、この手を離したくない。
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