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「うわぁ…凄い」
初めて涼さんのアトリエに来た陽斗と蓮は、大量に置かれている作品達に声を漏らした。
「これ、全部りょーやんが作ったの?」
俺が前に来た時よりも明らかに増えてる大量の像に、陽斗は目をまん丸にさせながら聞く。
「うん、暇だからねぇ」
そう言いながら俺たちにお茶を差し出した涼さんは
「机と椅子出すから待ってて」
とだけ、伝えどこかの部屋へと消えていった。
「ねぇ、どう思う?」
「え?」
涼さんがいなくなった途端に、蓮がそんな事を問いかけてくるから、俺も陽斗も何の事か首を傾げる。
「涼くんだよ、何か様子おかしくない?」
少しだけ声のボリュームを下げ、顔を顰めながら言う蓮に、やっぱり先程の違和感は間違えじゃなかったと確信した。
「やっぱり!りょーやん元気ないよね!?」
「元気ないと言うか…暗い感じ?いつもの涼くんは明るくはないけど、暗くもないでしょ?」
確かに…
影があるように感じたのは、涼さんが暗いからなのか…?
「夏喜は?どう思う」
「…なんか、冷静な涼さんが今日は落ち着きないなって思った…ほんのちょっとだけど」
俺の意見に蓮は「うーん」と唸る。
「何唸ってんの(笑)?」
そのタイミングで、机と椅子を持った涼さんが笑いながら入ってきた
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