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何故、冬麻が傷つかなければならないのか
何故、優子さんが苦しまなければならないのか
見あたる理由なんてひとつもないのに、神は彼らに微笑んでくれない
人生って不公平だ。
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コンコン…
「冬麻」
冬麻の部屋のドアを軽くノックする。
予想通り反応は全くないが、出てきて欲しい訳では無い。
「ちゃんとご飯たべてんのか?」
生存確認がてら、そんなことを聞いてみるが物音一つ立てない。
「まぁ、いいや…今日は話聞いてもらおうとしただけだし」
冬麻の口から、何があったのかは聞かない。
アイツに何されて何を言われて、どう思ってるかは
話せるようになったらで良い。
その日が例え、来ないとしても…来ると信じて待ってる。
だから、
「冬麻、俺はお前の友達だよ。これからもずっと…変わらない」
「……」
「冬麻がどこに行ったって、死なない限り追いかける。執拗いぐらい、冬麻が前を迷いなく向ける日まで傍にいるから」
少し、重いだろうか。
けど、これが俺の答えで俺に出来ること。
この気持ちを伝える気もなければ、目の前から去る理由もない。
執拗いと拒まれても、遠ざかるものか
「約束しただろ、俺の前から消えていかないって」
お前まで、俺の前から去っていかないと確かに誓った日は存在していた。
もし、…もしお前が俺の前から消えたとしても
「俺は、また再びお前を探し出す。」
俺は約束を破る勇気など更々ない。
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