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冬磨が倒れたのもあり、時間も時間なので今日は家に泊まることに。
「…涼」
作品作りプラス、色々あった1日だったのでいつもより早めにうとうとしていると、
別室で寝ていた冬磨がソファで寝る俺の所にき、遠慮がちに話しかけにきた。
「…どした?」
「あのね、…僕、明日河木くんに会おうと思う…」
ビックリして、目が覚めたが今の冬磨の決断に少し納得したような気もした。
「うん、いいんじゃねえか」
あいにく、一度寝転んだ体は簡単に上がってくれることはなく、そのまま返事をすると冬磨が不安そうな声で
「迷惑じゃ…ないかな?」
なんて、言ってくる。
「んなわけねぇだろ」
重たい体を無理やり起こし、冬磨と向き合うと俺を捉える不安に揺れる瞳。
(つっきーのことになった瞬間、これだからなぁ… )
「大丈夫だって、何がどうなってあのつっきーが、迷惑だと思うんだよ」
呆れそうになりながら質問を返すと、下に顔を俯かせる冬磨。
確かに、あんな辛い過去を聞かされた次の日に、二人で会うとなると接し方が変わってしまう人もいると思う。
悪気がなくても、そうなってしまうのは仕方ないかもしれない。
けど、
「つっきーはつっきーだろ、きっと誰よりも芯のある奴だからお前はあいつを好きになったし、俺も認めてる」
過去のことで、態度が変わる。
そんな奴では断じてない。
「修復薬が言ってんだから安心しろ」
まだ言うのかと口を尖らせた冬磨だったが、
「そう…だよね、うん…明日、誘ってみる」
不安が薄れ、安心したような表情を俺に見せた。
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