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┈┈┈┈❁⃘┈┈┈┈

(好き…?) 河木くんが、誰を…? 「…?羽野?」 『羽野のことが好きだよ』 (…僕……を?) 顔に一気に熱が集まり、視界がグルグルと回り出す。 「え、は、羽野!?」 そしてそのまま… バタンッ 焦る河木くんの声を耳にしながら、僕の意識は途切れていった。 ┈┈┈┈┈┈┈┈ 「は、羽野!?大丈夫?」 (……?ここ…は?) 閉じていた目を開け、見たことない景色と体を覆うふんふわの布に上手く回っていない頭では状況が直ぐに把握出来ない。 声のする方に顔を向けると不安気な表情を向ける河木くんの姿。 「…ここ……は?」 「え?あ、ここは俺の家だよ」 (河木くんの…家……) そうだ、思い出した。 確か、河木くんに告白の返事をもらって…それが、予想だにしなかった返事で… 頭がパニックになったまま、何も言えず、そのまま倒れたんだっけ… 「ごめん、羽野の家まで連れてったら良かったんだけど…看病するには、何かと俺ん家の方が良いかなって…」 「…か、看病?」 「うん。倒れた羽野抱えた時、身体がだいぶ熱かったから。たぶん…風邪だと思う」 「え、あ…風邪…」 そういえば、確かに身体がだるい。 頭もボーっとするし…昨日倒れたのも、もしかしたら風邪の影響もあったのかもしれない。

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