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(夏喜side) 羽野にお粥を届けた後、リビングで春の試合に向けた相手選手の過去の対戦動画を探し漁る。 試合と言っても大きいものではなく、夏の大会に向けた練習試合だ。 毎年練習相手はランダムで決まり、去年は強豪校が相手でボッコボコにやられたらしい… 練習試合ではあるし、気軽にやればいいと言われればそうなんだけど…舐められたくはない。 クリスマスに設けられたオフが終われば、また部活が再開する。 その時は… (羽野と一緒だ…) そう思うと、胸の奥の方がウズウズして、楽しみで仕方がない。羽野の気持ちと体調が優先だと分かっていながら、早くその日になって欲しいという思いでいっぱいになってしまうのは許して欲しい。 だって、好きな人と好きな物に関われるんだから。 プルルルル プルルルル… スマホから着信音が響き渡り、探し漁る作業を一旦中断する。 画面を覗くと、電話の相手は涼さんからだった。 「もしもし?」 『あ、つっきー?生きてる?』 「…はい?」 『お、この反応はまだ襲われてない感じか(笑)』 「…えっと……」 『付き合うことになったんだって?おめでとう』 いや、話飛びすぎっていうか、何で電話してきたのかも全く分からない状態なんだけど…… 「あ、ありがとう…『冬麻の風邪大丈夫?』 いや、ちょっとぐらい俺の話聞いてよ…! 「…というか、羽野に風邪ひいたこと聞いたんですか?…付き合うことになったことも」 『冬麻からのメッセージで風邪ひいたことは聞いたよ。付き合うことは…勘?』 「か、勘?」 『おう、冬麻が送ったメッセージの焦りが異常だったから、何となく只事じゃないなって思って…あと、つっきーだったらこのタイミングで告白すると思ったから』 (よ、読まれてる…) 『そんな事より、大丈夫なの?』 「えっと…、看病をするのは初めてだけど、やり方は分かってるし…羽野の事は大丈…『じゃなくて、つっきーが』 (お、俺?) 別に、看病をする事は苦痛でないし、むしろ普段ガードの堅い羽野の世話を見れるのは嬉しいっていうか…なんというか…

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