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┈┈┈┈❁⃘┈┈┈┈
『まさか、風邪で普段見れない弱ってる冬麻を見れて、ラッキーとか…思ってねぇだろうな…』
少しだけ、ドキッとしたがそんな不謹慎な気持ちだけで看病してるわけじゃない…し…
…ちょっとだけ、甘えてくれるかな?なんて…思ってたけど…
『あんなぁ…』
呆れたように、はぁと息を吐く涼さんに「すみません…」と謝り、見られてる訳でもないが、思わず背筋を伸ばしてしまう。
『…別に風邪の弱ってる心に漬け込もうが、冬麻の寝込みを襲おうが勝手だけど…』
「な…な、な…」
急にしだした話の内容に思わず顔を赤らめる。
『いや、だって付き合うことになったんだから、いつかすんだろ?』
「…そんな、ド直球に言う?」
『はぁ?別に事実だから良いだろ』
さも当たり前のように、淡々と話す涼さんに対して、俺は顔が赤くなる一方だ。
「言っとくけど…別に、羽野の寝込みを襲おうとか、風邪ひいたのをチャンスだとは思ってないからね…」
誤解されては困ると俺が口を開けば
『そりゃそうだろ、そんな事考えるような奴、俺が許すと思うか?』
「は、はい?」
言ってることが無茶苦茶な涼さんに、頭がこんがらがる。
とりあえず、涼さんが俺の事を何となく信頼されてる事を再確認出来たし、良かったんだけど…
『さっきも言ったけど、冬麻じゃなくて、つっきーのことが心配なんだよ?』
「それってどういう…」
『流石のつっきーも下心はあるでしょ』
「え…あ、まぁ…」
そりゃ、…ないわけじゃないし…
『けど、襲う気はないと』
電話越しに、涼さんがため息をしたのが伝わってきた。
そういえばさっき、『まだ襲われてない感じ』とか言ってたっけ……
『俺からアドバイス出来ることは一つ、早く冬麻を寝かせることだな』
「…はい?」
『じゃ、健闘を祈るわ』
「え、ちょ…まっ」
ツーツーツー…
電話の切れた音が耳に響きわたる。
結局、大事なことを教えて貰えないまま、謎のアドバイスだけを貰い一人、取り残された…。
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