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「ぬ、脱が…すのは…」 「ベトベトで気持ち悪いのに…」 精神年齢が一気に下がってる羽野は、言葉では例えられないくらい可愛くて… 「ね、おねがい?」 (…ぐは) 理性を保つので、いっぱいいっぱいだ 付き合う前ならまだしも、付き合ってる今、羽野の服を脱がすなんてしたら…理性なんて直ぐに飛ばしてしまう。 涼さんの言う通り、下心が全くないわけじゃない。 かと言って、思うがままに…なんて事は (絶対にしたくない…) 羽野を大切にすると決めたんだ。 これが無意識の誘惑であるにしろ、そうでないにしろ、1パーセントでも羽野の意思でないなら俺からなんて事は出来ない。 ましてや、付き合って一日目だし…まだ、経験もないだろうし… (とりあえず、羽野をどかさないと…) 今になって、涼さんが俺を心配してきた意味を痛いほど理解する。 襲うなんて気持ちは全くない、けどこのままだと… 「めがねじゃま…」 「へ!?」 突然、身体を起こしたかと思えば、気が変わったように眼鏡を外そうとしだす羽野。 「い、いやいや…ちょっと、まっ」 今この状態で眼鏡を外してしまったら、勿論その姿を俺は見てしまうわけで… 羽野の意思でないのに、熱のせいで俺が羽野の眼鏡を外した姿を見てしまうのは… 「お、落ち着いて!羽野!」 「うぅ…なんで?めがねやだー…」 や、やばい…益々精神年齢が低くなってる気がする… 「羽野の意志で眼鏡は外さないと…、大切な物なんでしょ?羽野の心を守ってくれる」 出来るだけ、慌てずにゆっくり問いかける。 「ね、だから眼鏡外すのはちょっとだけ我慢出来ない?」 頭を撫でてあげると、羽野はじっと黙り込み、口を小さく尖らした。 (…諦めた…かな?) 少しだけホッとし、そのまま足の上から羽野をどかそうとした …のだが 「じゃあ、ぬがして?」 (…まじか) 風邪を引いた羽野は、やはり手強いようだ…

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