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「え!?二人とも付き合う事になったの!おめでとう!!!」 クリスマス明けの部活一発目、部室で温まってる陽斗に付き合った事を二人で報告すると、目をキラキラさせて祝福してくれた。 「ありがとう」 「どっち??どっちから告白したの??」 前のめりになりながら聞いてくる陽斗に顔を真っ赤にさせる羽野。 (こんなに恥ずかしがる?(笑)) 照れる羽野を可愛いなぁ…なんて思いながら 「俺から」 と返事を返すと 「うひゃぁぁ!!つっきーからなんだ!なんて?なんて?なんて言ったの??」 女子高生のノリでグイグイ聞いてくる陽斗を抑え込もうとしていると、ぞろぞろと部員が部室に集まり、流石の陽斗もこれ以上恋愛話を広げはしない。 その代わり、 「後で詳しく聞かせてね♡」 と、こっそり耳打ちされたが…バカな陽斗が忘れてる事を願おう… 「今日は皆にお願いがあってきた」 何となく、俺の後ろに立つ羽野の姿で察したのか、騒ぐこと無く静かに全員が俺の方を向く。 「羽野をマネージャーに迎えようと思う。」 その言葉で、静かだった部室に少しだけピリついた空気が流れた。 (そりゃ、そうか…) 以前の事があって以来、部員に特別な変化が訪れた訳ないし、簡単に「はい、そうですか」と言う奴らじゃない。 ただ以前のように反論すれば、蓮こそ居ないものの陽斗は居るし…以前居なかった、呼んだ張本人も居る。 (黙るしか…ねぇか…) どうしたら良いかと頭を掻くと 「あ、あの…」 ずっと黙っていた羽野が小さく声を出した。

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