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(冬麻side) 僕に刺さるサッカー部員達からの冷たい視線。 別に、それを受けて傷付く…なんて事は無いが、やはり河木くんやひろさん…風隼さんにも迷惑をかけているようで居心地は良くない。 けど、このまま以前のように引き下がる訳にも逃げる訳にも行かない。 「あ、あの…」 勇気を出して、河木くんの後ろから小さく声を出した。 「羽野?」 不思議そうに僕を見る河木くんとひろさん。 河木くんの後ろから横へと足を歩み寄ると僕は未だに冷たい視線を送る部員達に目線を返した。 「一週間だけで良いです…チャンスを、くれませんか?」 僕の言葉に目を見開く、河木くんとひろさんを含めたサッカー部員達。 「し、信頼して貰えてないのも、歓迎されてないのも分かってます。別に、歓迎されたいとも、仲間として…出迎えて欲しいとも…望みません」 僕の言葉に苦しそうに顔を歪める河木くん。 「け、けど…これでもサッカー経験者です」 二人以外の部員達は知らなかったのか、僕の言葉に軽くどよめきが起きる。 「どんなサポートが嬉しいとか、マネージャーとしてこんな事されたら助かるとか…経験してた身として分かります」 「迷惑をかけるつもりはありません…!ただ、この部活の役に立ちたいだけなんです」 どよめいていた部室に、静寂が再び訪れる。 「ど、どうか…一週間、迷惑はかけません…!マネージャーとして相応しいか…皆さんが判断して下さいませんか?お願いします!」

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