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第12話
「んじゃ、ま。ヤるか」
「やる、って。何を?」
そりゃまぁ、と飄々とした伸也は当然のように言った。
「エッチだよ」
「ええええッ!」
だってそうだろ、と伸也は努にも服を脱ぐように制服の裾を引っ張りながら力説した。
「俺たち、もう立派な恋人同士だぜ? 体の相性とかも重要じゃねえか」
そんなこと言ったって!
心の準備が!
「ちょっと展開早すぎないかな!?」
「俺はずっとお前に惚れてたんだ。遅いくらいだぜ」
じゃ、じゃあ、と努はさっさと全裸になってしまった伸也に、宣言した。
「僕が、攻め。これでいいね?」
それには伸也が焦った。
「違うだろ! 俺とお前の性格からしたら、俺の方が上だろ!」
僕が上だ、お前が受けだ、と言い争いは収まらない。
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