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第15話 *
「――あッ」
夕侑の肉茎は、幾重にも並んだ鋼のリングにおおわれている。
リングは丸カンでつながれ、自在にうねらせることはできるが、茎自体に触れることはできなくなっていた。バーストした獣人に噛みちぎられないようにするための対策だ。
そのため発情期に自分で処理するときは悲惨だった。何日もかけてもどかしい思いをしながら熱を絞り出さねばならない。
「すごい形だな。鉄壁の守りだ」
白原はまじまじと貞操帯を眺めた後、リングの上から性器を刺激した。
亀頭部分の、先端に向かって順に小さくなっていく輪を揺らし、鋼に皮膚をあててこするようにする。先端の一番小さなリングに指先もねじこませた。
「……あ、あふ、……ん、ッ」
夕侑はその刺激に身悶えた。
「気持ちいい?」
白原が耳の下に唇をあててきいてくる。首輪の隙間に舌を入れて、うなじの周囲をちろちろと舐めてきた。
「……ん、ぁ、は……ぃ」
「感じやすいね。すごくいい」
抱きなれているのか、白原の手つきは巧みだった。すぐに絶頂がきそうになる。
「ああ、挿れられないのが残念だなぁ……君の中に入りたくてたまらないよ」
白原も興奮に濡れた声を出す。夕侑が恍惚とした表情で見返せば、壁の獅旺が動いた気配がした。
ベッドのはしがギシリときしむ。白原がその音に目をあげた。
「おい、獅旺」
振り返れば、獅旺が夕侑の上半身を起こして、背後に回りこんできている。
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